就活セクハラされたら?具体例や対処法・相談先などを解説
インターンシップ中やOB・OG訪問、企業説明会などで、学生が就活セクハラを受ける事例が増えています。
突然の被害に動揺し、不安や恐怖を抱えたまま選考へ進めなくなる方も多く、就活意欲を失うケースも見られます。
本記事では、就活セクハラの具体例や起こりやすい理由、被害に遭ったときの適切な対処法などについて、必要な知識を分かりやすく解説します。
目次
就活セクハラとは
就活セクハラとは、就職活動中やインターンシップ中の学生が、企業の担当者や大学のOB・OG訪問をした相手などからセクハラを受けることをいいます。
学生が断りづらい立場に置かれやすいため、被害が生じやすい点に特徴があります。
厚生労働省の令和5年度実態調査では、インターンシップ中にセクハラを受けた場合、加害者として最も多いのは「インターン先で知り合った従業員」とされています。
また、指導担当者や現場社員だけでなく、取引先の顧客からのセクハラも相当数報告されており、予期しない相手から被害が起こり得る実態が示されました。
企業説明会や懇親会、リクルーターとの面談など、学生が「選考に影響するかもしれない」と感じて断りにくい場面でも被害が発生しており、表面化しにくい傾向があります。
(参照:令和5年度 厚生労働省委託事業 職場のハラスメントに関する実態調査報告書)
就活セクハラとなる具体例
就活セクハラには、学生が断りにくい状況を利用した不適切な言動が含まれます。代表的な例を、場面ごとに整理しました。
【プライベートへの過度な質問】
面接で「恋人の有無」「結婚の予定」「出産後も働くのか」など、採用と関係のない私生活に踏み込む質問は就活セクハラに該当します。
【食事やデートへの執拗な誘い】
会社説明会で知り合った社員から、LINEやメールで「デートしよう」「食事に行こう」と繰り返し誘われる行為です。
【指導を口実とした接触の強要】
インターン中に「書類の書き方を教える」などを理由に二人きりの場を作られ、身体へ触れるケースがあります。
【オンライン面接での不適切な要求】
オンライン面接時に「部屋を見せて」「全身を映して」など、学生の生活空間や身体を過度に求める言動もセクハラに該当します。
就活セクハラが起こりやすい理由
就活セクハラが発生しやすい背景には、次のような要因が重なっています。
- 採用側と学生の力関係の差
企業が「選ぶ側」である一方、学生は評価される立場に置かれます。この非対等な関係が、拒否しづらい状況を生みます。 - 学生の社会経験の少なさ
不適切な言動を受けても「こういうものだ」と誤って受け止めてしまい、強く拒めないケースがあります。 - 周囲に相談しづらい環境
親へ心配をかけたくない、友人は選考のライバルだと感じるなど、相談をためらう学生が多く、被害の気づきが遅れる傾向があります。 - 企業側が学生との接点を管理しきれない構造
就活アプリやSNSで社員と学生が直接つながる機会が増え、企業が行動を把握できない場面が拡大しています。
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就活セクハラへの対処法
- 拒否の姿勢を明確に示す
- 就活先の企業に確認する
- セクハラ相談窓口に相談する
- セクハラの証拠を確保する
このような対応をとることが被害の拡大を防ぎ、自分の安全と権利を守ることにつながります。
突然の被害で動揺してしまうと思いますが、落ち着いて取るべき対応を知っておくことが重要です。
拒否の姿勢を明確に示す
就職活動中という立場に立っている被害者の方にとって難しいこととは思いますが、加害者に対し、きっぱりと断る態度を見せることが大切です。
なぜなら、加害者の認知がゆがんでいて、曖昧な態度を取ると「了承している」と解釈されてしまうこともあるからです。
就活先の企業に確認する
就活セクハラの中には、就活アプリやSNSでの個人的な連絡など、企業が管理しきれない場面で従業員が不適切な言動を行うケースもあります。
このような場合には、企業の相談窓口や人事部へ状況を伝えることが重要です。
企業は自社の従業員による不適切行為を把握していない場合が多く、相談によって初めて対応に動けるケースが少なくありません。
相談に対する企業の対応を見ることは、これから安心して働ける職場かどうかを判断する材料にもなります。
セクハラ相談窓口に相談する
就活セクハラを受けたときは、まず次の相談先を活用できます。
【相談先一覧】
- 就活先の企業の相談窓口
- 所属大学のキャリアセンターやハラスメント悩み相談室
- 新卒応援ハローワーク
- 都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)
- 弁護士
最初の相談先としては、企業の相談窓口が最も近い存在です。
相談によって、担当者の変更、学生との接触禁止など、具体的な保護措置を取ってもらえる可能性があります。
相談しづらい場合や企業が適切に対応しないときは、大学のキャリアセンター、ハラスメント相談室、ハローワークなどへ連絡すると、中立的な機関が事実確認や企業への指導を行い、学生を守る手助けをしてくれます。
また、法的措置を検討したい場合は弁護士への相談が最も確実です。
証拠の整理や企業への交渉、損害賠償請求の見通しなど、専門的な助言を受けられます。
セクハラの証拠を確保する
セクハラ被害を第三者に相談するにも、何らかの責任追及をするにも、セクハラが行われた事実を証明できる客観的な証拠を確保することが大切です。
例えば、加害者とのメール・LINEや、音声データ・動画データなどがあります。詳しくは下記ページでも解説していますので、ぜひご覧ください。
就活セクハラに対する法的責任
就活セクハラの被害に遭ったら、セクハラ加害者や就活先の企業に対して、「民事上の責任」、「刑事上の責任」及び「企業内での責任」を問える可能性があります。
加害者の責任
民事上は、問題となる行為が立証され、さらにセクハラに該当すると認められれば、被害者の精神的苦痛に基づき慰謝料を請求できることがあります。
金額は行為の悪質性や継続性によってケースバイケースですが、数十万~300万程度が相場とされます。
刑事責任を問う場合は、警察へ被害届を提出します。受理されると捜査が進み、迷惑防止条例違反、不同意わいせつ罪、不同意性交等罪などが適用される可能性があります。
さらに、加害者が企業の従業員である場合、減給、出勤停止、降格、解雇などの社内処分が科される場合もあります。
セクハラ被害への慰謝料請求や被害届の提出などについて詳しくは、下記の各ページでも解説していますので、ぜひご覧ください。
企業の責任
就活セクハラは、学生と従業員の接点を企業が用意している以上、企業側も加害者の使用者として、被害者に対し損害賠償責任(「使用者責任」といいます。)を負うことがあります。
企業の使用者責任が認められるには、セクハラ行為が企業の事業の執行行為を契機とし、それと密接に関連していることなどが必要となります。
近年は法改正が進み、ハラスメント防止措置の義務化が強化されています。
企業は相談窓口の設置や再発防止策など、組織としての対策が求められており、採用段階でのセクハラが発生した場合も、適切な管理体制が整っていたかが問われます。
就活中のセクハラ被害は弁護士へご相談ください
就職活動においては、学生の立場が弱く、従業員が優位性を悪用してセクハラを行うケースは少なくありません。
自分では対処しきれず、精神的に追い詰められてしまう方も多くいます。
被害に苦しんでいる場合には、早い段階で弁護士への相談をおすすめします。
弁護士は、ご相談者様が受けた被害の内容や今後のご要望を丁寧に伺い、加害者や企業への対応、慰謝料請求の可否など、最適な解決方法を具体的に提案します。
弁護士法人ALGは、セクハラ問題の解決実績が豊富であり、これまで培ってきたノウハウを活かし、可能な限り早期の問題解決を目指します。
一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
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