日本企業のタイ進出に伴う税務関連課題を、
法務・契約・ガバナンスの観点から
総合的に整理します
訴訟を含めた選択肢を持つことで、経営リスクを最小化します。
タイ税務相談事例
日本企業がタイで直面する税務関連論点を、
契約・コンプライアンス・
紛争予防の観点を含めて総合的に整理
タイ進出の検討段階から現地法人の運営、日本本社とのクロスボーダー取引、対外送金に至るまで税務リスクは企業活動のあらゆる局面に潜んでいます。弁護士法人ALGでは、これらを単なる税務問題としてではなく、契約実態やコンプライアンス、紛争予防まで見据えた包括的な経営課題として対応しています。法務・税務双方の視点から、タイにおける事業の最適化を支援いたします。
このような課題をお持ちではありませんか?
- 現地の会計担当者が作成した税務資料の内容が不明瞭で、日本本社としてリスクの把握が困難になっている。
- 日本本社との役務提供契約、ライセンス契約、グループ内請求が存在するが、源泉税・条約適用・契約文言の整合性に不安があり、二重課税が心配。
- BOI(タイ投資委員会)の恩典を受けているが、適用範囲の解釈を誤り、後から追徴されるリスクを解消したい
- タイ独自のVAT制度やタックスインボイスの管理が煩雑で、事務ミスが大きな税務リスクに直結することに懸念がある
- タイへ進出する前に、事業スキームにどのような税務や労務、コンプライアンス上のリスクがあるのか確認したい。
法務と税務を分けない視点
多くの企業では、契約書作成は「法務」、納税は「税務・会計」と切り離して考えがちです。しかし、タイでは契約の内容や定義、請求の立て方、役務提供の実態、送金名目、社内承認プロセスなどが税務リスクに直結します。税務面の視点をもたずに法務的な権利関係を構築すると、税務面で不利な扱いを受けるおそれもあります。タイ税務は、単に税率を確認するだけでは不十分です。法務と税務を切り分けずに一体の課題として捉えることが重要です。
税務の問題を、法務・契約・リスク管理など複数の面から多角的に捉える
タイ税務を単なる数値上の論点としてではなく、クロスボーダー取引に伴う法務・契約・コンプライアンスと密接に関わる課題として捉え、包括的な解決を提案するのが弁護士法人ALGの基本姿勢です。
タイにおける事業において、税務上の取扱いは、契約書の文言や役務提供の実態、親子会社間の費用負担関係などと密接に連動します。そのため、当事務所では税務申告のアドバイスだけでなく、将来の税務調査や当局対応、紛争予防を見据えた多角的な対策をサポートしております。
重要なのは「税務論点を知る」ことではなく、
「争いになりにくい体制を事前に整えておくこと」です
タイ事業で特に検討が必要となる税務関連論点
- 01法人所得税 タイの法人所得税は、原則として純利益に対して20%の税率です。ただし、中小企業向けの軽減税率や、BOIの優遇措置による免税期間などの特例もあるため、自社に適用される税率は適切に管理しなければなりません。また、適正な納税を行うには税率の把握だけでは不十分です。実務上は、損金不算入の見極めや、関連会社間取引における対価の妥当性など、契約内容と実態の整合性も非常に重要となります。申告漏れは多額の罰金などのリスクを招くため、法人所得税の計算や申告には高度な専門知識が求められます。
- 02VAT タイのVATは標準税率10%ですが、現在は軽減措置により7%で運用されています。VATは月次の申告・納税対応が必要であり、一定の売上を超える事業者には登録義務が課されています。申告にはタックスインボイスの管理体制が重要となります。記載事項にわずかでも不備があれば仕入税額控除が否認され、実質的なコスト増を招いてしまいます。また、還付申請には税務調査を伴うため、多くの企業が還付を断念するケースも見られ、実務上、様々な論点が生じやすい分野といえます。
- 03源泉税 非居住者への配当や利息、ロイヤリティ等の支払いには、タイ国内法および租税条約に基づく源泉税が課されます。サービス料は3%、広告料は2%、レンタル料は5%など、支払対象となる役務の法的性質や契約上の位置付けによって適用税率が大きく変動するため、送金前の正確な判定が不可欠です。日本本社への支払いについても、ロイヤリティや利息などによって税率が異なります。不適切な源泉徴収は税務リスクを発生させるため、新規契約の際には事前に専門家へ相談しておくと安心でしょう。
- 04日タイ租税条約 日本本社や日本法人への支払いが発生する場合、日タイ租税条約の適用により源泉税率の軽減や二重課税の回避が可能なケースがあります。例えば、配当や利息などに対するタイの源泉税率は日本より低く設定されており、源泉税率の軽減が可能となります。ただし、条約の適用には、居住地国の判定や役務の性質など、形式的な確認だけでなく実態との整合性が問われます。条約の解釈を誤れば、タイ当局から不足税額を追徴されるだけでなく、日本側での外国税額控除が否認されるリスクもあります。
- 05BOI恩典 タイ投資委員会(BOI)から認可を受けると、法人所得税の免除や輸入関税の軽減といった強力な恩典を享受できます。しかし、免税の対象となるのは「BOI事業から生じた利益」に限定され、非BOI事業とは分けて確定申告や監査が必要となるため、会計処理が複雑化するといった側面があります。また、これらの恩典は事業計画や投資契約の内容と密接に連動しているため、初期段階で綿密な事業計画を立てておくことで、その後の経営判断がスムーズとなります。
- 06Top-up Tax OECDの「柱2」ルールに基づき、タイでもグローバル最低課税制度(Top-up Tax)の導入が進んでいます。この制度により、連結総収入が一定以上の多国籍企業グループは最低税率が15%となります。もし、タイの実効税率が15%に満たない場合は、その差額を親会社が追加納付しなければなりません。特にBOIで免税を受けている企業は、この制度により恩典の効果が減殺される可能性があるため、各拠点の問題としてではなく、グループ全体の税務方針・ガバナンスの中で検討する必要があります。
わたしたちができること
01進出前のリスク整理
タイへの進出形態(現地法人、駐在員事務所等)によって、想定される税務リスクは大きく異なります。当事務所では貴社の事業計画や契約形態、日本本社とのクロスボーダー取引、さらには現地の社内承認体制に至るまでのリスクを網羅的に整理し、アドバイスします。進出後に想定外の税負担や法的リスクが発生することを防ぎ、法務・税務の両面から強力に支援いたします。
02契約・送金スキームの確認
役務提供やライセンス契約、マネジメントフィー、ロイヤリティ、配当、利息といった日本とタイ間の送金を伴う取引について、その法的性質と税務上の位置付けを精査いたします。タイ当局から「利益移転」とみなされないための契約文言のリーガルチェックや、租税条約に基づく軽減税率の適用要件を詳細に確認するなど、法務・税務の包括的なバックアップが可能です。送金時にトラブルが生じないよう、実務を踏まえたアドバイスを行い、契約・送金実務のサポートをいたします。
03現地法人運営に伴う整理
タイにおける会社経営では、VATや法人税の会計処理、社会保険の納付など、煩雑な事務作業が日常的に発生します。当事務所では、タイ特有の実務慣行や税務当局の運用方針を踏まえ、日本本社で把握すべき事項について社内説明を行い、管理運営の面から論点を整理し、現地法人のブラックボックス化を防ぎます。また、法改正や税務当局の方針変更に関する情報を提供し、貴社の実務について具体的なアドバイスを行います。
04クロスボーダー取引に関する助言
日本本社、タイ子会社、さらには第三国の関係会社間で行われる複雑な国際取引について、包括的な助言を行います。単なる税務計算だけでなく、契約の法的有効性、グループ全体のガバナンス、コンプライアンスの観点から取引構造を精査し、将来の税務調査や会計監査に対応できる体制構築をサポートします。
05調査・紛争予防を見据えた検討
将来の税務調査や当局からの照会、さらには社内監査やグループ内レビューを想定し、各種文書の整備と論点整理を支援いたします。タイの税務調査は厳しいため、指摘に対応するためには単なる数字の管理だけでなく、取引の合理性を裏付ける契約書や決裁文書との整合性が不可欠です。紛争を未然に防ぐ予防法務の観点から、契約書や証憑の不備を補完し、当局に対して論理的かつ一貫した説明ができる体制を提案します。また、万が一の紛争時には、当局との交渉や不服申し立て、裁判までを一貫してサポートいたします。
わたしたちが選ばれる理由
国内外拠点、
海外連携事務所多数の法律事務所なので
国際的なサポートが可能
弁護士法人ALGは日本国内だけでなく、海外にも拠点を構え、さらにアジアを中心とした海外ネットワークを展開しています。タイ国内だけでなく、日本本社での税務処理(外国税額控除等)を含めたトータルサポートが可能です。タイの現地法制度に精通した弁護士が在籍しているため、現地の最新規制を網羅した多角的なアドバイスを提供できます。現地法による複雑な税務や労務を迅速かつ的確にサポートいたします。
日本語×タイ労働法
タイの税務は給与や福利厚生、退職金など、労働法と密接に関わる論点が数多く存在するため、労働法の正しい理解が不可欠です。当事務所は、タイの労働法に精通した弁護士が在籍しており、タイ語の法律原文や最新の通達を日本語で分かりやすく解説することが可能です。難解な現地の法的ニュアンスを、日本のビジネス習慣や本社の管理体制に照らして言語化できるため、コミュニケーションの齟齬によるリスクを最小限に抑えることができます。解雇や労働紛争に伴う和解金の税務処理など、法務と税務が絡む問題においても、日系企業の文化や慣習を踏まえてアドバイスいたします。
タイで16年間、タイの税務・法務に従事した
経験豊富な実績
16年にわたりタイの現場で数多くの日系企業を支援してきた日本人弁護士が持つ実績が、当事務所の最大の強みです。単なる法律知識の提供にとどまらず、タイ当局の最新の運用実態や交渉の機微を熟知したサポートが可能です。当事務所では、変化の著しいタイのビジネス環境において、過去の成功例から最新の法改正対応まで、実戦に即したノウハウを蓄積し続けています。長年の経験に基づき、貴社のタイ事業における税務・法務環境の最適化を支援します。
よくある質問
タイで税務調査が入るきっかけは何ですか?
主なきっかけは、VATの還付申請、源泉税還付申請、創業以来の赤字継続、不自然な利益率の低さなどが挙げられます。そのほか、当局によるランダムな選定や、取引先への調査からの波及などもあります。税務調査ではきっかけとなった税目だけでなく、全ての税目が調査対象となります。タックスインボイスや領収書の記載不備などによって、申告が否認されるケースもありますので、日頃から適切な会計処理や証憑のチェックを行う体制作りが大切です。
タックスインボイスに誤りがあった場合の対処法は?
軽微な誤りであっても税務上の証憑として認められない可能性があります。ただし、誤ったタックスインボイスに訂正線や修正ペンを使用することは原則として認められていませんので注意しましょう。数量の増減や価格の修正などが必要となった場合には、発行者にクレジットノートまたはデビットノートの発行を依頼する必要があります。
日本への役員報酬送金に源泉税はかかりますか?
はい、原則として15%の源泉税が発生します。ただし、その役員がタイ居住者か非居住者か、また業務を日本で行っているのかタイで行っているのかにより、所得の性質(役員報酬か給与か)や課税範囲の判断が分かれます。日タイ租税条約の規定を正しく適用しないと、タイで徴収された税金が日本で控除できず、二重課税となるおそれがあるため注意が必要です。
BOI免税期間中も税務申告は必要ですか?
免税期間中であっても、毎月の源泉税・VAT申告、および年次・中間での法人所得税申告は必須です。税金の支払額がゼロであっても、適正な計算に基づいた申告を怠ると、後に恩典そのものが取り消されるリスクがあります。また、免税対象外の所得(雑収入等)については通常通り課税されるため、BOI事業と非BOI事業の厳密な区分経理が求められます。