交通事故の弁護士依頼で後悔することはある?7つの失敗例と対処法

交通事故の弁護士依頼で後悔することはある?7つの失敗例と対処法

交通事故の示談交渉を弁護士に依頼すると、過失割合が有利に修正されたり、示談金が増額する可能性があるなど、依頼者にとって大きなメリットがあります。
しかし、なかには弁護士に依頼したことを後悔してしまうケースもあります。

依頼者は、どのような場合に弁護士に依頼して「失敗した」と感じてしまうのでしょうか。
この記事では、交通事故を弁護士に依頼して後悔してしまうケースやその対処法について解説していきます。
交通事故の対応を弁護士に依頼しようとお考えの方の参考になれば幸いです。

当初提示額の3倍以上である約1000万円で示談成立した事例
  • 症状:右膝関節開放性脱臼骨折等
  • 後遺障害等級:12級7号

弁護士依頼前

300万円

弁護士介入

弁護士依頼後

1000万円

約700万円の増額

交通事故を弁護士に依頼して後悔する7つのケース

交通事故を弁護士に依頼して後悔するケースとは、具体的にどのようなものがあるでしょうか。
次項からは弁護士に依頼して「失敗した」と感じるよくあるケースについて解説していきます。

①弁護士費用が高額

弁護士に交通事故の相談・依頼をするには弁護士費用が必要となります。
なかには、弁護士の交渉により示談金が増額したとしても、得られる利益よりも弁護士費用の方が高額になり「費用倒れ」となってしまう可能性もあります。

費用倒れとは?

利益を得るためにかけた費用が、利益の額を超えてしまい結果としてマイナスになってしまうことを指します。
例えば、相手保険会社から提示された慰謝料が20万円だったが、弁護士が介入し交渉したことで40万円になった、しかし、弁護士費用が30万円かかったという場合、弁護士費用が、弁護士に依頼したことで得られた増額分(利益)20万円を上回っており、結局依頼者は10万円の赤字になってしまいます。

このように、弁護士が介入したことにより得られた利益(賠償額の増額分)よりも弁護士費用の方が高く、結果的に被害者が受け取れる金額がマイナスになってしまったため、依頼者が弁護士に依頼したことを後悔してしまうケースがあります。

②弁護士の対応の悪さ

弁護士に事件を依頼したものの、解決に至るまでの対応に不満や不安を感じ、弁護士に依頼したことを後悔してしまう場合もあります。例えば以下のようなケースがあります。

【具体例】

示談交渉の進み具合について音沙汰がなく、こちらから連絡をしても「対応中です」とだけ返答があったとします。それからしばらくして再び弁護士に連絡を取っても同じ対応をされれば、依頼者としては「大丈夫なのだろうか」と不安に思うのではないでしょうか。

③弁護士と連絡が取りにくい

「弁護士に連絡したくても連絡が付かず不安になった」「弁護士から連絡がほとんどなく不信感を抱いた」というような理由から交通事故を弁護士に依頼したことを後悔してしまう場合があります。例えば以下のようなケースがあります。

【具体例】

弁護士に確認したいことがあり、連絡を取っても担当弁護士と中々連絡の付かないことがあります。
弁護士は1人で複数の案件を同時進行しているため、事務所にいなかったり、他の案件で手が離せなかったりで、電話やメールの対応を後回しにしてしまうためです。

④弁護士との相性が悪い

弁護士も人であるため、依頼者と相性が合わない場合もあるでしょう。
「弁護士と話していても会話のテンポが合わない」「なんとなく雰囲気や性格が苦手」と思ってしまうと、聞きたいことや、連絡や相談したいことを控えるようになってしまうこともあるでしょう。

弁護士と連絡を取らないと事案の進捗も分かりませんし、最終的にどのような解決を目指すかなど方向性をすり合わせることもできません。その結果、依頼者がストレスを感じてしまう場合もあります。

相性が悪い弁護士との連絡を控えたことで、「もっと良い解決方法があったのでは」と解決内容に疑問を持ち、後悔するケースもあります。

⑤弁護士の説明がわかりにくい

「弁護士が専門用語ばかり使い意味がよくわからない」「条文の話を出され、理解に苦労する」など、弁護士の説明が分かりにくく、交通事故を弁護士に依頼したことを後悔する場合もあります。例えば以下のようなケースがあります。

【具体例】

示談金について説明を求めても、いきなり「過失相殺」などの専門用語が出てくれば、ついていけなくなってしまいます。
「分かりやすく説明してくれれば、解決の方向性についてきちんと話し合えたのでは」と、解決内容に不満を持ってしまうこともあります。

⑥依頼したのに後回しにされる

弁護士は1人で多数の案件を担当していることが多くあり、依頼をしても、対応が後回しにされていると感じると、「なぜ対応してもらえないのだろう、費用を払っているのにひどい」と残念な気持ちになってしまうケースもあるでしょう。
しかし、ここで注意したいのは、弁護士以外に原因があり、対応が遅れている場合もあるということです。
たとえば、以下のようなケースでは、弁護士からの連絡の頻度が落ちてしまうこともあります。

  • 治療期間中または後遺障害等級認定の審査中
  • 加害者側保険会社の対応待ちの状態

どちらも弁護士や被害者にとって「待ち」の状態となるため、弁護士が忙しくて動いてくれないというわけではなく、弁護士も審査結果や保険会社からの対応を待っている状態となります。 弁護士からの連絡がないため、後回しにされていると感じる場合は、一度確認してみると良いかもしれません。

⑦弁護士の解決案に納得できない

依頼者と弁護士とで目指す解決方法について方針が異なっていたため、依頼したことを後悔してしまうケースがあります。
弁護士は依頼者のために活動しますが、法的知識や過去の事例などをふまえ、依頼者の望む方針とは別の方針を提案することもあります。

【具体例】

依頼者が「裁判になってでも慰謝料を増額させたい」と考えていても、弁護士は「手間や労力がかかるわりに、得られる利益が少ないから、裁判はせずに多少少額であっても示談交渉で解決した方が良い」と提案することがあります。

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料金について、こちらもご確認ください。
  • ※諸経費20,000円( 税込22,000円 )がかかります。
  • ※死亡・後遺障害等級認定済みまたは認定が見込まれる場合
  • ※事案によっては対応できないこともあります。
  • ※弁護士費用特約を利用する場合、別途の料金体系となります。
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弁護士に依頼して後悔しないための6つの対処法

交通事故を弁護士に依頼して後悔しないためには、どのような方法で対処すればよいでしょうか。 考えられる対処法は、以下のとおりです。

  • ①事前に弁護士費用を確認する
  • ②目指す解決内容を話し合う
  • ③連絡するタイミングを決めておく
  • ④対応や相性が悪ければ弁護士を変更する
  • ⑤わからないことは弁護士に質問する
  • ⑥解決までの期間を確認しておく

次項からそれぞれについて詳しく見ていきましょう。

➀事前に弁護士費用を確認する

弁護士に依頼することによって獲得できる示談金や、かかる弁護士費用の目安は、依頼前にある程度確認することができます。
費用倒れのリスクを事前に把握することにつながりますので、依頼前には弁護士費用の見積もりを取るようにしましょう。

また、弁護士費用を把握する際は、ご自身やご家族の保険に弁護士費用特約が付帯しているかも併せて確認しましょう。 弁護士費用特約は自動車保険や火災保険に付帯していることが多く、弁護士相談料、弁護士費用を保険会社が一定額負担してくれます。ご自身に付帯していなくてもご家族が付帯していれば使用できる場合もありますので、まずは確認してみましょう。

弁護士費用特約が付帯していなくても、無料相談などを活用し費用倒れのリスクがないか確認してもらうこともできます。「費用のことは聞きにくい」と遠慮されるかもしれませんが、依頼者の方にとって大事なことですので、遠慮する必要はありません。
安心感と信頼感を得るためにも、まずは費用について明確にすることが大切です。

②目指す解決内容を話し合う

依頼者と弁護士の方針が異なり、依頼を後悔してしまう事態にならないためにも、事前にしっかりとコミュニケーションをとり、目指す解決内容を共有しておくことが大切です。
具体的には、次のような点をすり合わせておくようにしましょう。

  • 示談での解決を優先したいか、裁判を起こしてでも納得のいく結果を優先したいか
  • 多少の妥協をしても早期解決を目指すか、あくまでも賠償金額にこだわるか

③連絡するタイミングを決めておく

対応を後回しにされていると感じ、依頼を後悔しないために、連絡のタイミングを事前に話し合っておきましょう。
これは、弁護士が必要だと思う連絡頻度と依頼者が望む連絡頻度は違うことがあるからです。
また、以下の点についても確認しておくと良いでしょう。

  • 後遺障害等級認定中や示談交渉中などもともと連絡頻度が落ちやすいタイミングはあるか
  • 連絡頻度が落ちやすい期間はどのくらいの長さか

④対応や相性が悪ければ弁護士を変更する

弁護士との相性が悪くストレスを感じている場合は、弁護士を変更するという方法もあります。
一度依頼したら変更できないと思われる方も多くいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
また、弁護士を変えることに罪悪感を覚える必要はありません。

⑤わからないことは弁護士に質問する

弁護士の説明が分かりにくかった場合は、その都度弁護士に質問してみましょう。
法律の専門家ではない一般の方が、専門用語などが分からないのは当然のことです。
弁護士に、簡潔な言い回しで、実際の交通事故の事例などを挙げながら、再度説明をしてもらうと良いでしょう。

分からないことをそのままにしておくことは、弁護士に相談しにくくなる原因にもなってしまいます。
正直に理解が難しかった点について伝えることにより、弁護士が説明方法を変更してくれたり、工夫してくれたりする可能性があります。

⑥解決までの期間を確認しておく

弁護士の対応の遅さで後悔しないために、事前に解決までの期間の目安を確認しておくことも大切です。
交通事故の各種手続きの中には、時間を要するものもあります。
以下のような質問をし、期間の目安を知ることで、心にゆとりを持つことができるでしょう。

【質問例】

「後遺障害等級認定までにはどのくらい時間がかかりますか」
「裁判が終わるまでの目安はどのくらいですか」

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  • ※弁護士費用特約を利用する場合、別途の料金体系となります。
  • ※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。

後悔する前に!交通事故の弁護士を変更する方法

弁護士との連絡を重ね、相性が合わない、この弁護士では不安だと感じた場合は、弁護士の変更が可能です。
弁護士を変更する流れは以下のとおりです。

  • ①交通事故案件に強い弁護士を探す
  • ②現在依頼している弁護士に解任の通知をする
  • ③新しい弁護士と契約する
  • ④弁護士間の引き継ぎ

次項からそれぞれの方法について詳しく解説していきます。

交通事故案件に強い弁護士を探す

弁護士を変更したい場合は、現在の弁護士を解任する前に新しい弁護士を探しておくことが重要です。
解任後に、新しい弁護士を探し始めると、以下のようなデメリットがあります。

  • 弁護士のいない空白時間ができてしまう
  • ほかの弁護士を探した結果、やはりもともとの弁護士のままで良いと思い後悔する

また、新しい弁護士との相談時に次の点を伝えてみると良いでしょう。

  • 現在依頼している弁護士に対する不安や不満
  • 現在の弁護士を解任した場合、依頼を受けてもらえるか

現在依頼している弁護士に解任の通知をする

新しく依頼する弁護士が決まったら、現在の弁護士に変更することを伝え、代理人辞任の手続きを行ってもらいましょう。

「弁護士が納得してくれないのではないか、変更を拒否されるのではないか」と思うかもしれませんが、依頼者から弁護士変更の通知を受けるということは、それだけの理由があったということです。
弁護士は問題なく変更に応じるでしょう。

ただし、現在の弁護士は相性など会わないところもあったかもしれませんが、弁護士変更まで交通事故対応で尽力してくれたことに変わりはありません。
丁寧な謝罪と感謝を忘れないようにしましょう。

新しい弁護士と契約する

現在の弁護士の解任ができたら、次は新しい弁護士に交通事故対応を引き継いでもらう必要があります。
そのためには、新しい弁護士に着手金や実費を支払うことになります。着手金の支払いは、前弁護士の解任後でもその前でも差し支えありません。

弁護士間の引継ぎ

弁護士間の引き継ぎについては、基本的に依頼者が何かする必要はありません。
前任の弁護士の名前や事務所を伝えれば、弁護士間で自動的に引き継がれていきます。
後任の弁護士が保険会社へ受任通知を送れば、連絡や書類は変更後の弁護士に来るようになります。

交通事故の示談で後悔しないために弁護士に依頼するメリット

交通事故の示談で後悔しないためにも、弁護士に依頼するメリットは多くあります。
どのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。

●窓口を一本化することができる
弁護士に依頼することで、相手方保険会社とのやり取りをすべて任せることができます。そのため、依頼者は精神的ストレスが軽くなるでしょう。

●適切な通院のアドバイスを受けられる
怪我の状態により、どのくらい通院するべきか、必要な検査は何かを判断し、アドバイスします。その結果、適切な入通院慰謝料を受け取れたり、後遺障害等級に認定される可能性が高まるでしょう。

●示談金の増額が見込める
弁護士は、交通事故の示談金を算出する3つの基準の中で、最も高額となる「弁護士基準」を用います。そのため、相手方保険会社が提示する金額より高額になる可能性が高まります。

示談は一度締結してしまうと基本的に後からやり直すことはできません。 本来請求できる項目が含まれていない、適正額より低額になっている、など後悔しないためにも、交通事故の示談については一度弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に依頼するメリットについては、以下のリンクで詳しく解説しています。ご参考ください。


後悔しないためにも交通事故案件に精通している弁護士にご相談ください

交通事故を扱っている弁護士は多いですが、実務経験が豊富とは限りません。
そのため、交通事故に詳しい弁護士を見出す必要があります。

私たち弁護士法人ALGでは、交通事故専門のチームがあり、交通事故に詳しい弁護士が多数在籍しております。また、交通事故の解決実績も豊富であり、これまでの実務の経験から、ご依頼者様の希望に沿った解決策をご提案させていただきます。

私たちは無料相談も行っており、ご相談者様の分からない点など、専門用語を使用せず分かりやすくご説明いたします。
交通事故についてお困りの際は、まずは一度、私たちにご相談ください。

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弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
監修 :弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates執行役員

保有資格 弁護士(東京弁護士会所属・登録番号:41560)

東京弁護士会所属。私たちは、弁護士名、スタッフ名(司法書士1名を含む)を擁し()、東京、宇都宮、埼玉、千葉、横浜、名古屋、神戸、姫路、大阪、福岡、バンコクの11拠点を構え、全国のお客様のリーガルニーズに迅速に応対することを可能としております。