盗撮・のぞきをしたら実名報道される?タイミングや回避する方法など

盗撮・のぞきをしたら実名報道される?タイミングや回避する方法など

監修
監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates

一般の方が盗撮・のぞきを行った場合、実名報道される可能性は低いです。

ただし、確実に報道されないわけではなく、そこに逮捕が加わると、一般の方でも実名報道される可能性が高まります。実名報道により多くの人に犯した罪が知られてしまうと、社会的信用を失うだけでなく、さまざまな不利益を受けます。

そこで本記事では、盗撮・のぞきによる実名報道の可能性について着目し、実名報道されやすいケースや実名報道を回避する方法などについて、詳しく解説していきます。

盗撮・のぞきをしたら実名報道される?

刑事事件の報道を規制する法律はないため、基本的には報道機関の自主判断によって実名報道を行うかどうかが決まります。そのため、より多くの注目を集める有名人による盗撮・のぞき行為は、実名報道される可能性が高いです。

とはいえ、一般の方であれば実名報道されないというわけではありません。

一般の方でも、逮捕された場合には実名報道される可能性が高くなります。公務員や有名企業の役員など、社会的な信頼や地位がある人の場合は、さらに実名報道される可能性が高くなるでしょう。

なお、少年事件については、罪を犯した少年の特定につながる情報の報道が少年法で規制されています。これは、少年のプライバシーや名誉を守り、少年の更生を図るためです。ただし、特定少年(18歳または19歳の少年)が犯した罪により被害者が死亡した場合には、少年法の保護対象外となるため、実名報道の規制が緩和されます。

盗撮・のぞきで実名報道されやすいケース

以下のようなケースは、盗撮・のぞきで実名報道されやすいです。

(盗撮・のぞき)実名報道されやすいケース
  • 盗撮、のぞきの被害程度が大きいケース
  • 有名人や社会的地位が高い人が犯したケース
  • 公務員などの公共性が高く社会的な信頼が重視される人が犯したケース
  • 盗撮、のぞき行為が悪質または特殊で話題性のあるケース など

このようなケースの場合は、通常の盗撮・のぞき事件よりも実名報道されやすい傾向にあります。

では、この中からピックアップしたケースを次項でさらに詳しく解説していきます。

加害者が公務員

公務員は、社会的な信用のもと成り立つ職業であるため、一般の方よりも実名報道されやすい傾向にあります。
理由としては、公務員による不祥事が一般市民の関心を寄せやすいことにあります。特に、警察官や消防士などの公共性が高い職業の場合は、より実名報道される可能性が高いです。

また、公務員が職場で盗撮に及ぶ事件の場合も、同様に実名報道の可能性を高くします。

加害者の社会的地位が高い

スポーツ選手や芸能人などの社会的地位が高い人も実名報道されやすい傾向にあります。
話題性があるため、たとえ盗撮・のぞき事件が不起訴処分の判断で終わっても、犯罪事実が明るみになるでしょう。

なお、以下のような人も社会的地位が高いと判断されます。

  • 国会議員
  • 医師
  • 弁護士
  • 大学教授
  • 大企業の役員 など

一般の方が電車内で女性のスカートの中を盗撮した場合、実名報道されることはほとんどありません。しかし、加害者が一般人ではなく国会議員だった場合には、たとえ盗撮の犯行態様が軽微でも実名報道されてしまうでしょう。

盗撮の手口が特殊・巧妙

盗撮・のぞきの手口がこれまでにないやり方である場合も、実名報道される可能性が高いです。

犯罪の特殊で巧妙な手口に対する社会的関心は高いため、加害者の実名に加えて事件の詳細についても報道されます。また、犯罪の手口を詳しく報道することで、広く周知でき、類似犯罪発生の抑止にもなり得ます。

このような理由も含めて、日々積極的な報道が行われています。

盗撮・のぞきで報道される際の流れ

盗撮・のぞき行為で実名報道される際は、主に以下のような流れで進められます。

  • 1.盗撮・のぞきの疑いで逮捕される
  • 2.警察がマスコミに情報提供する
  • 3.実名報道される

マスコミに情報提供するかどうかの判断は、基本的に捜査を担当している警察署の署長によって下されます。その後、警察から情報提供を受けた事件を報道するかどうかの判断は、各マスコミで自由に行われます。

一般人が起こした事件の場合は、警察からの情報提供が主に報道のきっかけとなっていますが、有名人の場合は、マスコミ独自の取材がきっかけで報道されるケースが多いです。

盗撮で実名報道されるタイミング

盗撮で実名報道されるタイミングはさまざまですが、「逮捕された翌日に報道されるケース」が一般的です。

逮捕直後もしくは逮捕から2日後に身柄と事件の書類が検察へ送致されるため、その姿を報道カメラで撮影し、その日の午後以降に報道されるケースが特に多いです。その他にも、起訴されたとき判決が下されたときなどの節目に実名報道されるケースが多い傾向にあります。

なお、「報道によって人命や事件解決が左右されるおそれがある」と警察が判断した場合には、報道協定によって報道が規制されます。報道協定が取り交わされると、協定が解除されるまで報道できません。

報道協定は、主に人質事件や誘拐事件などが起きた場合に取り交わされるため、盗撮・のぞき事件で取り交わされることはまずないでしょう。

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盗撮・のぞきで実名報道を避けることはできる?

盗撮・のぞき行為による実名報道は、回避できます。
そのためには、盗撮・のぞきの疑いで捜査機関に逮捕された後、なるべく早めに以下の行動を取ることが大切です。

  • 被害者と示談交渉する
  • 実名報道を控えるように要望する

これらの行動を適切に実行できれば、実名報道を回避できる可能性が高くなります。

では、それぞれの行動について、次項で詳しく解説していきます。

被害者と示談交渉する

被害者との示談が成立し、事件の当事者同士が和解している場合は、実名報道の回避につながります。

なぜなら、事件の重大性が低い既に示談している事件を報道機関は取り上げようとしないからです。そのため、事件の被害者との示談成立は実名報道を避けるために有効的といえます。

また、被害者との示談成立は、実名報道の回避だけでなく、早期釈放や不起訴処分の獲得にも大きくつながります。そのため、被害者が存在する犯罪においては、まず先に被害者との示談交渉を進める必要があります。

実名報道を控えるように要望する

報道機関や捜査機関に対して、「実名報道を控えてほしい」という意見書を提出することで、報道を回避できる可能性があります。

意見書を提出すれば、実名報道をかならず回避できるというわけではありませんが、報道機関が実名報道の実施を判断する際に、事件当事者からの要望が考慮されるケースもあります。

ただし、「実名報道を控えてほしい」という内容だけの意見書では、報道機関も捜査機関も考慮してくれません。意見書には、実名報道の必要性の低さや実名報道による被疑者の不利益などについて、丁寧に説明する必要があります。

これらの説明を個人で行うには限界があるため、刑事事件に精通した弁護士に相談する必要があるでしょう。

盗撮・のぞきで報道されそうな場合は弁護士に相談

警察に実名公表の回避を要望できる

弁護士であれば、警察に対して報道機関に公表するのを控えるように記した意見書を提出できます。

弁護士は、法的な根拠をもとに意見書を作成できるため、個人で提出するよりも実名公表を回避できる可能性が高まります。

また、意見書の作成には、法的知識が必要となります。

ただ実名公表しないでほしいと伝えるだけでは、警察は何も考慮してくれません。実名公表する必要がないことや実名公表により受ける被疑者の不利益がどれくらい大きいのかを正しく示す必要があります。そのため、弁護士の力が必要不可欠となるでしょう。

実名報道後の対応もできる

弁護士であれば、実名報道を回避できなかった後の対応も適切に行えます。
たとえば、報道機関に事件の記事を削除してもらうように働きかけたり、インターネットのサイト上に転載された記事の削除を求めたりなどの対応が挙げられます。

報道の記事を他者が悪用し、名誉毀損に該当する記事を他者に作成され、大きな不利益を受ける可能性があるため、実名報道後の対応も重要です。

報道機関は、報道の自由が保障されていますが、実名報道は被疑者・被告人のプライバシーを大きく侵害する行為です。そのため、プライバシー権の侵害を理由にして報道機関へ記事の削除等を求めることができます。しかし、どちらの権利も保障の対象であるため、事件によっては削除されないことも多いです。

被害者との示談交渉の早期解決も期待できる

弁護士は、被害者との示談交渉を適切かつ効率的に進められます。

盗撮・のぞき行為などの被害者が存在する犯罪においては、事件の当事者同士の和解を示す示談がもっとも有利な情状とされます。そのため、早期釈放や不起訴処分の獲得、量刑の軽減等が期待できます。

しかし、加害者に対して強い怒りや悲しみの感情を抱いている被害者は、「加害者を処罰してほしい」という処罰感情があります。これにより被害者が示談交渉に応じてくれないことも多いため、弁護士を介入させ、安心してもらう必要があります。

また、弁護士であれば、被害者の心情に配慮しながら、適切な示談金の提案等を行えます。その結果、個人で行うよりも円滑に被害者と示談成立でき、早期解決の可能性を高められます。

盗撮・のぞきの報道に関するよくある質問

未成年が盗撮した場合も報道されますか?

未成年者が起こした盗撮事件が実名報道されることはありません。
なぜなら、未成年者の更生を目的とした少年法によって守られているからです。

ただし、法改正により特定少年(18歳・19歳の少年)については、逆送された場合に限り、実名報道が可能となりました。

逆送(ぎゃくそう)とは、保護処分ではなく成人と同じように刑事処分に科すことが少年の更生につながると家庭裁判所が判断した際に、検察官に送致されることをいいます。殺人事件等の場合には、逆送される可能性があります。

盗撮事件で実名報道され会社に知られてしまった場合は解雇されますか?

盗撮事件を理由に会社から解雇される可能性はあります。
法律上、従業員の懲戒処分に関する規定はないため、会社によって定められた就業規則の内容によります。

そのため、「有罪判決を受けた」「逮捕された」からといって、直ちに会社から解雇されるわけではありません。

もっとも、犯した罪が会社に関連するもので、会社の秩序を乱したり、会社に大きな損害を与えたような場合には、会社から解雇もしくは何らかの懲戒処分を受ける可能性が高いです。

盗撮で自首した場合は報道を回避することはできますか?

盗撮で自首すると、実名報道を回避できる可能性が高まります。
自首は、逮捕の必要性である「逃亡のおそれ」「証拠隠滅のおそれ」がないことを示す行動であるため、逮捕のリスクが大幅に軽減されます。逮捕されなければ、報道機関は事件の重大性が低いと判断しますので、その結果実名報道されない可能性が高いです。

また、自首により、身柄拘束を受けない在宅事件として捜査に協力する場合もあります。
在宅事件となれば、日常生活を送りながら事情聴取や裁判に出席できるため、事件を起こしたことで生じる不利益を最小限に抑えられます。

盗撮・のぞきで報道されるか不安な方はすぐに弁護士にご相談ください!

盗撮・のぞき事件を起こした場合、かならず実名報道されるわけではありません。しかし、逮捕されてしまうと、実名報道される可能性が高まります。

氏名・年齢・勤務先・家族構成などの個人情報が全国ネットで公表されると、社会生活上で大きな不利益を受けます。また、ご家族がいらっしゃる場合は、加害者本人だけでなく、その家族にまで悪影響を及ぼす可能性があります。

この点、弁護士であれば、実名報道の回避に向けた行動を適切に行え、報道の抑制に大きくつなげることができます。

捜査機関に対する意見書の提出だけでなく、報道機関に対しても実名報道をしないように要望できます。法的知識をもって、実名報道の必要性の低さや被疑者・被告人が受ける不利益の程度を主張できるため、弁護士であれば実名報道の回避を実現できるでしょう。

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保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)

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