書店(本屋)での盗撮・のぞきが発覚すると?刑罰や対処法など
書店(本屋)での盗撮・のぞき事件の摘発件数は、駅構内や電車内、ショッピングモールに続いて3番目に多いともいわれています。
摘発件数が多い理由には、「長時間滞在しやすい」「無防備になりやすい」などが挙げられます。
盗撮行為などが発覚した場合は、犯行態様によって成立する罪が異なるため注意が必要です。
この記事では、書店での盗撮・のぞきが発覚した場合に問われる罪や刑罰、逮捕後の流れ、対処法などについて詳しく解説していきます。
目次
書店での盗撮・のぞきが発覚したらどうなる?
書店での盗撮・のぞきが発覚した場合は、現行犯逮捕もしくは後日逮捕される可能性があります。
書店は、本や雑誌を立ち読みする人が多く、同じ場所に長時間とどまりやすいため、盗撮する“機会”が生じやすい場所です。
スマートフォンを片手に本を探す人もいるため、犯行の道具(スマートフォンやカメラなど)を手にしていても不自然に思われません。
また、周囲の人も自分の世界に入りやすい空間なので、盗撮・のぞきに気付かれないまま犯行に及びやすい傾向にあります。
しかし、犯行が発覚すればその場で逮捕される可能性がありますし、仮に逮捕されなくても「起訴」されるリスクはあるため注意が必要です。
現行犯逮捕
被害者本人や店員、周囲の客に気付かれると、その場で身柄を拘束=現行犯逮捕される可能性があります。
現行犯逮捕は、犯罪の実行中または実行直後に逮捕状なしで犯人を拘束できる逮捕の方法です。
逮捕は人の身体的自由を奪う重大な手続きなので、基本的には必ず逮捕状が必要となります。しかし、現行犯逮捕は緊急性が高いため、裁判官にあらかじめ逮捕状を請求する必要はありません。
また、現行犯逮捕は一般人でも行えるため、被害者本人や店員、周囲の客から取り押さえられ、警察に身柄を引き渡されるケースが多いとされています。
後日逮捕
現行犯逮捕を免れても、書店内の防犯カメラの映像などから後日逮捕される可能性があります。
後日逮捕は、言葉通り、証拠を揃えて裁判官に逮捕状を請求し、後日犯人を拘束する逮捕の方法です。
捜査機関が後日逮捕を行うには、犯行を裏付ける証拠が必要となります。
書店は本棚などの死角も多いため、店内に複数の防犯カメラを設置していることが多いです。防犯カメラの映像や被害者本人・目撃者の供述が主な証拠となるでしょう。
後日逮捕を回避するには、「自首」「示談成立」「有利な情状の主張」といった行動が重要ですが、決して容易ではないため、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
自首の詳細は、以下のページをご覧ください。
盗撮で自首する4つのメリットとは?書店での盗撮・のぞき事件の事例
書店で10代女性を盗撮 幹部自衛官を逮捕
書店で10代女性のスカートの中を盗撮しようとしたとして、幹部自衛官(24)の男が性的姿態等撮影未遂の疑いで逮捕されました。
幹部自衛官は、盗撮後に逃走したものの、被害女性とその母親、店内にいた男性らに身柄を取り押さえられ、交番に突き出されました。男は容疑を認めています。
書店で40代女性を盗撮 無職の男を現行犯逮捕
書店で40代女性のスカートの中を盗撮しようとしたとして、無職(37)の男が性的姿態等撮影未遂の現行犯で逮捕されました。
男が女性の下着を盗撮しようとしていたところ、従業員が警察に通報し、駆け付けた警察官によって現行犯逮捕となりました。男は容疑を認めています。
書店での盗撮・のぞきの刑罰
盗撮・のぞき行為は、主に以下の罪に問われる可能性があります。
- 撮影罪(性的姿態等撮影罪)
- 迷惑防止条例違反
- 児童ポルノ禁止法違反
3つのうちどの罪が適用されるかは、犯行態様や被写体の年齢などによって異なります。
撮影罪(性的姿態等撮影罪)
撮影罪(性的姿態等撮影罪)は、法改正によって新設された罪であり、2023年7月13日以降に発生した事件に適用されます。
法改正の前は「迷惑防止条例」や「軽犯罪法」などで取り締まられていましたが、事件が増加傾向にあることを踏まえ、処罰範囲が拡大されました。
全国一律の法律で処罰できるようになったため、規制の幅が広がっています。
撮影罪は、相手の同意なしに、性的な部位やそれを覆う下着、性行為などをひそかに撮影する行為が処罰の対象です。
成立した場合は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に処されます。
撮影罪の詳細は、以下のページをご覧ください。
盗撮は撮影罪にあたる?迷惑防止条例違反
迷惑防止条例違反は、各都道府県が公衆に迷惑をかける行為を防止する目的で制定している「迷惑防止条例」に違反した場合に適用されます。
条例内容は都道府県によって若干異なりますが、盗撮行為だと公共の場や乗り物で、通常衣服で隠されている身体や下着を撮影する行為などが禁止されています。
例えば、東京都の条例における盗撮行為への罰則は、通常は「1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」です。
常習であれば、「2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」に処されます。
のぞきの迷惑防止条例の詳細は、以下のページをご覧ください。
のぞき行為は迷惑防止条例違反になる?児童ポルノ禁止法違反
盗撮した相手が18歳未満の少年・少女であった場合は、児童ポルノ禁止法違反に問われる可能性があります。
児童ポルノ禁止法は、18歳未満の児童の性的な姿態を写した写真や動画、データ等を所持・保管・提供・製造・陳列するなどの行為を取り締まる法律です。
盗撮した児童ポルノを単純所持・保管した場合は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処されます。
第三者に提供したり、製造したりすると刑罰はさらに重くなり、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金などに処されます。
被写体の年齢によっては、盗撮行為自体だけでなく、児童ポルノ禁止法違反にも抵触するおそれがあることに注意が必要です。
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書店での盗撮・のぞきで逮捕された後の流れ
盗撮・のぞきで逮捕された後は、以下のような流れで手続きが進んでいきます。
- ① 逮捕後、警察から取り調べを受けて48時間以内に検察に送致される
捜査資料と被疑者の身柄が検察に引き継がれる(送致)。 - ② 送致後、検察から取り調べを受けて24時間以内に勾留請求の判断が行われる
検察官が「身柄拘束を継続するべき」と判断すれば、勾留請求が行われる。 - ③ 裁判官が勾留請求を認めると、勾留が実施される
まず10日間の勾留が行われ、必要に応じてさらに10日間延長される(最大で20日間)。 - ④ 検察官が勾留満了日までに起訴・不起訴を決定する
- ⑤ 起訴された場合は刑事裁判が開かれる
- ⑥ 裁判官から判決が言い渡される
詳細は、以下のページをご覧ください。
盗撮の逮捕後はどうなる?書店で盗撮・のぞき行為をしてしまった場合の対処法
盗撮・のぞき行為をしてしまった場合の対処法は、以下のとおりです。
- 弁護士に依頼する
- 示談交渉をする
盗撮・のぞき事件は、いずれも被害者が存在する刑事事件なので、被害者との示談成立が刑事処分の判断に大きな影響を与えます。
逮捕や前科を回避するためには、なるべく早い段階で防御活動を行う必要があります。
弁護士に依頼する
盗撮・のぞき事件に限らず、刑事事件では、弁護士に依頼するかどうかが逮捕・勾留の回避や不起訴の獲得につながる可能性があります。
逮捕直後は、基本的に家族も被疑者と面会できませんが、弁護士は「接見」として直ちに面会できます。
取り調べもすぐに始まるため、弁護士に適切な対応方法を教えてもらえれば、被疑者にとって大きな安心材料となるでしょう。
早期に弁護方針を立てることは、戦略成功のために重要です。
刑事手続きは想像以上に早いスピードで進むため、弁護士の介入が遅れるとできることが限られてしまいます。
弁護士の力を最大限に活かせるよう、できるだけ早めに相談しましょう。
盗撮・のぞき行為は「再犯率が高く、依存症的要素が大きい」とされています。
常習性や再犯のおそれが高いと評価されれば、不利な事情として扱われるリスクもあります。
弁護士であれば、再犯防止策を主張するなどして、できるだけ有利な結果を目指すことが可能です。
示談交渉をする
被害者がいる事件では、被害者対応=示談交渉の重要性が高いです。
盗撮・のぞき事件では、被害者が「処罰を求める意思(処罰感情)」を持ち続けていると起訴されやすくなります。
被害者と示談できれば、処罰感情が和らいだと評価され、「起訴の必要はない(不起訴)」と判断される可能性が高まるでしょう。
被害者本人や書店に支払う「示談金」は、常習性や社会的地位などを踏まえ、双方が納得する額で合意するのが一般的です。
書店側の営業が妨害された場合は、書店に対しても示談金を支払うことがあります。
性犯罪の示談交渉は難航するケースが多いため、弁護士に相談されることをおすすめします。
詳しくは、以下のページをご覧ください。
盗撮事件で示談しないとどうなる?書店で盗撮・のぞき事件を起こしたら、早急に弁護士法人ALGにご相談ください
書店での盗撮・のぞき事件は、主に撮影罪や迷惑防止条例違反として厳しい刑罰が科される可能性が高いため、適切な初動対応が重要です。
被害者対応や示談交渉、刑事手続きをスムーズかつ適切に行うためには、専門的知識が必要となります。
自力で対応してしまうと、事態を悪化させるおそれがあるでしょう。
弁護士法人ALGでは、刑事弁護に精通した弁護士が初動対応から丁寧にサポートし、不起訴獲得や刑の減軽を目指します。
弁護士への相談は、早ければ早いほど多くの時間を確保できるため、より充実したサポートを提供できるでしょう。
盗撮・のぞき事件でお困りの方は、決してお一人で抱え込まず、お気軽に弁護士にご相談ください。
