電車での痴漢で逮捕されたら?その後の流れや刑罰・対処法を解説

電車での痴漢で逮捕されたら?その後の流れや刑罰・対処法を解説

監修
監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates

電車内の痴漢は、被害者本人や周辺にいた目撃者、駅員などによってその場で現行犯逮捕されるケースが多いです。

警察が現場に到着した後は警察署に連行され、取り調べを受けます。

逮捕されると、「長期間の身柄拘束を受ける」「前科がつく」などのリスクが高まるため、弁護士による早急な対処が必要です。

この記事では、電車での痴漢で問われる罪や逮捕後の流れなどについて、詳しく解説していきます。

電車内の痴漢は現行犯逮捕される?

電車内の痴漢事件は、現行犯逮捕がもっとも多いとされています。
電車内は人目が多く、被害者や目撃者からの申告で犯人が特定されやすいためです。

被害者が電車内で痴漢されたことを主張し、被害者本人もしくは他の乗客が犯人を捕まえて駅員に引き渡すようなケースは、「私人逮捕」と呼ばれます。

現行犯逮捕の最大の特徴は、私人逮捕(一般人による逮捕)が可能であることと、緊急を要するため逮捕状の請求が不要なことです。

一方、通常逮捕(後日逮捕)では事前に裁判官に対して逮捕状を請求し、発布されてから逮捕に踏み切ります。

痴漢で後日逮捕されるケースとは?

後日逮捕とは、裁判官が発布した逮捕状に基づいて行われる逮捕の方法であり、「通常逮捕」が正式名称です。

痴漢で後日逮捕されるのは、以下のようなケースです。

  • 痴漢を行ったときは捕まらなかったが、後から被害届が出された
  • 痴漢後に逃走したが、駅構内の防犯カメラの映像から特定された
  • 電車内で痴漢を行い、ICカードの乗車記録から特定された
  • 衣服の繊維や接触部位のDNAなどの物的証拠から特定された など

後日逮捕は、犯人を特定できる客観的証拠がある程度揃った段階で行われます。痴漢事件が起きてから数日~数ヶ月後に後日逮捕が行われるケースも少なくありません。

詳しくは、以下のページをご覧ください。

痴漢で現行犯以外に捕まることはある?

電車内の痴漢で逮捕されたらどうなる?

電車内で痴漢を行うと、被害者や目撃者から駅員に申告され、その場で身柄を取り押さえられるケースが多いです。

駅員室に連れて行かれた後は、警察に通報されて警察署に連行されます。

痴漢を素直に認めて真摯に反省し、「初犯である」「逃亡のおそれが低い」などの条件が揃うと、身柄を拘束されない在宅事件となる可能性があります。

警察が「身柄拘束を継続すべき」と判断すれば、身柄事件として刑事手続きが一気に進むでしょう。早期釈放を目指すには、早急に弁護士に依頼することが重要です。

詳しくは、以下のページをご覧ください。

痴漢で逮捕される?

①警察での取り調べ

逮捕後は警察署に連行され、警察官から取り調べを受けます。

警察は、逮捕から48時間以内に、被疑者を釈放するか、検察に送致するかを決定しなければなりません。

被疑者を起訴する決定権は検察官がもっているため、送致する場合は被疑者の身柄と捜査資料を検察に引き継ぐ必要があります。

痴漢事件でも、犯行態様が軽微で、「被疑者が真摯に反省している」「初犯である」などの事情があれば、送致せずに事件終了となり、釈放される可能性があります(微罪処分)。

②検察へ送致

検察に送致された後は、検察官から改めて取り調べを受けます。

検察は、送致から24時間以内に、裁判官に勾留請求するか、釈放するかを決定しなければなりません。

被疑者が容疑を否認している場合は、「逃亡や証拠隠滅のおそれがある」と判断され、勾留請求が行われやすくなります。

一方、検察が取り調べを経て、「被疑者の身柄拘束を継続する必要はない」と判断すれば、その時点で釈放されます。

③勾留

裁判官が勾留請求を認めた場合、はじめに10日間の勾留が実施され、必要に応じてさらに10日間延長されます。

延長が請求されるのは、捜査状況などから検察官が「延長が必要」と考えた場合です。

検察での取り調べでも、容疑を否認しているような場合は、真相解明のために延長請求される可能性が高いでしょう。

勾留の基礎知識については、以下のページをご覧ください。

勾留とは?

④起訴・不起訴の判断

検察官は、勾留期間(最大20日間)が満了するまでに、被疑者を起訴するか、不起訴とするかを決定します。

起訴・不起訴の判断は、捜査機関が集めた証拠や被害弁償の有無などを総合的に考慮して行います。

不起訴であればその時点で事件終了となりますが、起訴となれば刑事裁判が開かれるため、今後を左右する重要な局面といえるでしょう。

起訴と不起訴については、以下のページをご覧ください。

起訴と不起訴、それぞれの違いや生活への影響について

⑤刑事裁判

刑事裁判は、起訴されてから約1~2ヶ月後に開かれるのが一般的です。

罪を認めれば比較的短期間で判決が下されますが、否認事件や重大事件だと判決まで半年~1年以上かかることもあります。

有罪判決を受けると、刑罰が言い渡されて前科がつきます。

日本の有罪率は99.9%といわれており、起訴事件のほとんどが有罪になるため、不起訴の獲得に向けた対策を講じることが重要です。

詳細は、以下のページをご覧ください。

前科とは?

電車での痴漢で問われる罪

電車内で痴漢をした場合は、主に以下の罪に問われます。

  • 迷惑防止条例違反
  • 不同意わいせつ罪

痴漢の刑罰や逮捕後の流れについては、以下のページでも解説しています。

痴漢は何罪に問われるのか?

迷惑防止条例違反

「相手の衣服の上から身体を触る」といった痴漢行為は、多くの都道府県で迷惑防止条例違反に該当します。

迷惑防止条例は、暴力行為や迷惑行為を規制するために各都道府県が独自に定めた条例の総称です。

条例の内容は都道府県によって若干異なるものの、衣服越しでも性的な意図で身体に触れれば、痴漢行為とみなされます。

【例】東京都の場合

6ヶ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

詳細は、以下のページをご覧ください。

迷惑防止条例違反になる行為や罰則は?

不同意わいせつ罪

「相手の下着の中に手を入れる」といった悪質な痴漢行為は、不同意わいせつ罪に問われる可能性があります。

不同意わいせつ罪は、2023年7月に行われた法改正によって新設された罪であり、迷惑防止条例違反よりも重い刑罰が科されます。

成立すれば「6ヶ月以上10年以下の拘禁刑」が科され、罰金刑はありません。

旧強制わいせつ罪との違いについては、以下のページをご覧ください。

不同意わいせつ罪とは?

電車内の痴漢で冤罪のまま逮捕されてしまったらどうする?

冤罪で逮捕された場合は、決して自白せず、速やかに弁護士に相談する必要があります。

痴漢の冤罪で多い失敗は、「焦るあまり、不正確な説明や矛盾が生まれてしまう」ことです。取り調べの供述にブレがあれば、信憑性がないと判断されやすくなります。

痴漢事件は、満員電車で勘違いされるケースや示談金目的で捏造されるケースが少なくありません。

また、私人逮捕を目的とした動画配信者が、再生数のために痴漢事件を取り締まる事例も多く、冤罪を生み出したケースもあります。

捜査機関の取り調べを冷静に受けるのは難しいですが、一貫して否認し続けることが大切です。

「触ったつもりはないが、当たった可能性はあるかも」などと曖昧に認めてしまえば、後から撤回しても信じてもらえない可能性があります。

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逮捕直後から勾留決定までは弁護士のみが面会・接見できます。ご家族でも面会できません。

電車での痴漢で逮捕された場合に弁護士に相談するメリット

被害者との示談交渉を任せられる

被害弁償が済んでいれば、被疑者・被告人にとって有利な情状とされ、不起訴となる可能性が高まります。

特に、被害者のいる刑事事件では、被害者との示談成立が刑事処分の判断に大きな影響を与えます。

起訴されたとしても、示談成立できれば量刑が軽くなる可能性があるでしょう。

ただし、性犯罪の被害者は、加害者との接触を拒否することがほとんどです。

被害者の多くが加害者に対して強い怒りや恐怖を感じており、示談交渉がしづらい傾向にあります。

弁護士は、警察などを通じて被害者の連絡先を入手し、被害者の心情に配慮しながら交渉を進めることが可能です。

単独で進めるのはハードルが高いですが、弁護士がいれば安心して任せられるでしょう。

示談交渉の流れやタイミングは、以下のページをご覧ください。

刑事事件では示談成立を目指すべき!

即日接見で今後の対応についてアドバイスがもらえる

逮捕直後の面会は、逃亡や証拠隠滅のリスクがあるため原則禁止されていますが、弁護士であれば接見(面会)が可能です。

早期段階で接見できれば、今後どのように対応すべきか話し合えるほか、取り調べでの対応方法についてもアドバイスがもらえます。

有利に進めるためには、取り調べで不利な供述を避けることが大切です。

取り調べでのやり取りはすべて「供述調書」として記録され、刑事裁判で採用される可能性があります。

早期釈放を目指して尽力してもらえる

弁護士がいれば、逮捕・勾留により身柄が拘束されるなか、早期釈放を目指して活動してもらえます。

身柄拘束は最大で23日間続くため、長期化すれば社会生活に悪影響を及ぼしかねません。取り返しのつかない事態とならないよう、一刻も早く釈放を目指す必要があります。

弁護士は、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを主張したり、身柄拘束を伴わない在宅事件となるようアドバイスしたりして、被疑者の釈放に向けて幅広くサポートします。

電車での痴漢による逮捕でよくある質問

電車で痴漢をして逃げてしまいましたが、逮捕される前に自首すべきでしょうか?

逮捕前に自首することは、多くの刑事事件で有利に働く可能性が高いです。

自首の最大のメリットは、「逃亡や証拠隠滅のおそれがない」とアピールできることです。その結果、在宅事件で手続きが進んだり、減軽されたりする可能性があります。

ただし、捜査機関に自ら出頭すれば、必ず自首が成立するわけではありません。

自首の成立にはいくつか要件があるため、不安な場合は弁護士に相談・依頼し、同行してもらうとよいでしょう。

電車内の痴漢で任意同行を求められたら応じないと逮捕されますか?

任意同行を拒否することはできますが、正当な理由がないと逮捕される可能性が高まります。

正当な理由もなく同行を拒否すると、「逃亡や証拠隠滅のおそれがある」と判断されやすいためです。逮捕・勾留されれば長期間の身柄拘束を受けるため、素直に応じた方がよいでしょう。

ただし、任意同行を拒否したからといって、直ちに逮捕されることはありません。

電車での痴漢で逮捕されたら早急に弁護士法人ALGにご相談ください

痴漢は、初動対応によって結果が大きく変わる可能性のあるデリケートな刑事事件です。

逮捕や勾留を避けて不起訴を獲得するには、取り調べでの対応や意見書の提出など、幅広くサポートしてもらうことが重要です。

冤罪であれば、不利な供述をしないようなおさら注意しなければなりません。

弁護士法人ALGは、これまで培ってきたノウハウを活かした法的サポートの提供が可能です。

被害者との示談交渉の流れも熟知しているため、スムーズに進めることができます。
対応方法が分からずに不安を抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

逮捕後72時間以内弁護活動が運命を左右します

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逮捕直後から勾留決定までは弁護士のみが面会・接見できます。ご家族でも面会できません。

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監修 : 福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates

保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)

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