家族が逮捕されたらどうなる?影響や流れ、対応方法などを解説
家族が突然逮捕されたと聞いたとき、多くの方が「どうすればいいのか」と不安や混乱に陥るでしょう。身体の自由を拘束する逮捕は、生活や仕事だけでなく、周囲との関係性にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
この記事では、家族が逮捕された場合に受ける影響や逮捕後の流れ、家族がすべき対応方法などについて、詳しく解説していきます。
目次
家族が逮捕されたらどのような影響がある?
家族が逮捕されると、実名報道されて周囲に知られてしまうほか、「仕事」「学校」「経済面」に影響が及ぶ可能性があります。ダメージを最小限に抑えるためにも、具体的にどのような影響があるのか把握しておくことが大切です。
実名報道されて周囲に知られてしまう
起こした事件の内容によっては、新聞やテレビ、インターネットで実名報道される可能性があります。
氏名や年齢が公になれば、職場や学校に知られてしまい、退職や転校を余儀なくされるケースも少なくありません。
特に、世間から非難されやすい殺人や性犯罪に関与していた場合は、誹謗中傷や嫌がらせを受ける可能性が高いです。
実名報道するかどうかは、報道機関や捜査機関が社会的影響などを踏まえて判断するのが通常です。
日本では、実名報道に対する明確な規定は少年法以外にありません。
少年法では、「18歳未満の少年事件の加害者を実名報道してはならない」旨が規定されているため、犯行時の年齢によっては実名報道を回避できます。
報道の内容はインターネットやSNS上に半永久的に残るため、早い段階で弁護士へ相談して適切な対応をとりましょう。
仕事への影響
家族が逮捕されたら会社はクビになる?
家族が逮捕されても、勤務先の会社から解雇されることは通常ありません。労働法では、家族の逮捕を理由に解雇することは「不当解雇」に該当する可能性があるからです。
従業員を解雇する場合、就業規則上の「解雇事由」に該当する必要がありますが、「家族が逮捕されたから」という事由を明記している会社は少ないでしょう。
最終的な刑事処分が下されるまでは、労働法違反とならないよう会社側も慎重に対応するのが一般的です。
ただし、逮捕された家族のサポートで長期欠勤や業務に支障が生じた場合は、会社との面談で事情を聞かれる可能性があります。
家族が逮捕されたら就職に影響はある?
金融機関や警察など、信用が重視される職業に就職したい場合は、“家族の逮捕”が採用で不利に働く可能性があります。
しかし、一般人が逮捕歴や前科を調べることはできないため、会社側に知られるケースは稀です。影響を受けるとしたら、事件が実名報道され、名前や家族関係がネット上に残っているケースでしょう。
近年では、スマートフォンの普及により、加害者の氏名だけでなく住所や家族関係、勤務先などの個人情報が特定・拡散されるケースも多いです。
検索で情報が出てしまえば、会社の採用担当者によっては悪い印象を抱き、選考に影響が及ぶ可能性もあるでしょう。
学校への影響
子供が逮捕されたら学校にも連絡は行く?
未成年の子供が逮捕された場合は、「学校・警察連絡制度」に基づいて、警察から学校に連絡が行く可能性があります。
学校・警察連絡制度とは、少年の非行防止・犯罪被害防止・健全育成を図るために、学校と警察が情報共有を行い、支援や指導をする制度です。
学校・警察連絡制度以外には、「被害者が直接学校に通報する」「家庭裁判所の調査官から照会がかかる」などの方法によって、逮捕の事実を学校に知られる可能性があります。
ただし、逮捕された子供が成人している大学生などの場合は、捜査上の必要がなければ、基本的に学校に連絡が行くことはありません。
もっとも、事件が報道されれば、学校や周囲に知られるリスクが生じます。
子供が逮捕されたら停学・退学・入学取り消しになる?
逮捕されたからといって、学校から停学・退学・入学取り消しなどの重い処分が直ちに下されることは滅多にありません。
事件の内容や重大性によっては、学校の方針で直ちに処分が下される可能性もありますが、最終的な刑事処分の結果がわかるまでは、処分を保留とする学校がほとんどです。
ただし、暴力事件や薬物事件など、社会的影響が大きい事件を起こした場合は、学校側が処分を急ぐ可能性が高いです。対応が遅れると世間からの非難が大きくなり、学校自体のイメージが悪くなってしまうからです。
経済的な影響
被害者に示談金を支払う必要はある?
事件の被害者と示談するためには、示談金の支払いが必要です。刑事事件における示談は、被害者に示談金を支払い、被害届の取り下げや民事上の損害賠償請求を行わないように約束してもらう方法が基本だからです。
示談成立は、当事者同士の和解や害者が抱く処罰感情の緩和を意味するため、被害者との示談成立は不起訴処分の獲得や減刑の実現に大きくつながります。
示談金の相場は、事件の内容や被害程度によって異なりますが、軽微な痴漢事件などであれば10万~50万円程度でしょう。
被害者との示談交渉には、法律の知識だけでなく被害者の心情に配慮した交渉術が求められるため、刑事事件に詳しい弁護士に依頼することをおすすめします。
弁護士に依頼した場合の費用相場は?
刑事事件における弁護士費用の相場は、着手金と報酬金を含めて総額30万~数百万円程度とされています。ただし、これは私選弁護人(自ら選んで依頼した弁護士)の相場であり、具体的な費用は弁護士や依頼する事務所によって異なります。
国選弁護人(国が費用を負担して選任する弁護士)を利用すれば、基本的に無料で弁護活動を受けられますが、逮捕前や勾留前の早期対応はできません。
逮捕直後から弁護活動を任せたい方は、私選弁護人への依頼をおすすめします。
国選弁護人と私選弁護人の違いをさらに詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
私選弁護人と国選弁護人の違いは?家族が逮捕されたら連絡はくる?
家族が逮捕されても、警察から必ず連絡が来るわけではありません。
本人が希望すれば、警察から家族に連絡が入ることもありますが、義務ではないので知らせてもらえない場合もあるでしょう。
ただし、本人が弁護士に依頼した場合は、弁護士から連絡が来るのが一般的です。
家族が逮捕された事実を知らないまま時間が経過すると、初動対応が遅れ、勾留や起訴のリスクが高まります。
刑事事件は、初動の対応が早期釈放や不起訴の獲得につながるため、「家族が逮捕されたかも」と思われた方は早めに事実を確認し、弁護士へ相談することが重要です。
逮捕後72時間以内の弁護活動が運命を左右します
刑事弁護に強い弁護士が迅速に対応いたします。
逮捕直後から勾留決定までは弁護士のみが面会・接見できます。ご家族でも面会できません。
家族が逮捕されたあとの流れ
刑事事件は、主に以下のような流れで手続きが進みます。
逮捕された時の流れを図でわかりやすく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
逮捕された後の流れは?わかりやすく解説逮捕後すぐに面会できない
逮捕直後は、証拠隠滅を防ぐため、勾留が決定するまでの約3日間は被疑者と面会できません。
被疑者との面会は、通常、検察官が勾留請求するかどうか決めた後に行えるようになります。ただし、弁護士は逮捕直後からの面会が認められています(接見)。
また、裁判所から接見禁止処分が下された場合は、勾留に切り替わっても被疑者と面会できないため注意が必要です。接見禁止処分が下されず、面会できる場合でも、時間や回数に制限があり、警察官の立ち会いが必要となります。
詳しい制限については、事前に警察署に確認しておくとよいでしょう。
差し入れに制限はあるのか?
逮捕された家族への差し入れは可能ですが、勾留先の警察署によってルールが異なります。
一般的に差し入れできるものは、現金や本、紐のない衣類などですが、食品や医薬品は基本的に差し入れできません。たばこやトランプなどの嗜好品も原則禁止されているため、注意しましょう。
差し入れできる回数や面会の受付時間も、警察署によって異なります。
例えば、差し入れを1日1回までとしている警察署もあれば、1日2回までとしているところもあります。家族に差し入れたいものがある場合は、事前に警察署に詳細を確認しておくことが大切です。
弁護士に相談すれば、代わりに差し入れをお願いすることも可能です。
家族からの差し入れは、本人の精神的な支えになるだけでなく、捜査機関からの取り調べに集中できる環境を整えるためにも役立つでしょう。
家族が逮捕されたらすべきこと
家族が逮捕された場合は、以下の対応を行うことが大切です。
- 状況を確認する
- 会社や学校に報告する
- 弁護士へ依頼する
通何をすべきかわからず混乱する方も多いでしょうが、冷静に対応することで事態の悪化を防げる可能性があります。
状況を確認する
警察から逮捕の連絡を受けた場合、現在の状況を詳しく確認しましょう。
確認すべき情報は、以下についてです。
- いつ逮捕されたのか
- どんな罪に問われているのか
- どこの警察署で身柄を拘束されているのか
- 被害者はいるのか
- 担当している警察官や検察官の名前、連絡先 など
警察は事件の詳細をすべて教えてくれるわけではありませんが、今後の対応方針を決めるためにも、可能な限り多くの情報を集める必要があります。
情報が集まり次第、速やかに弁護士へ相談することで、接見(面会)を通して本人の様子をさらに詳しく知ることができます。
会社や学校に報告する
無断欠勤や無断欠席を避けるため、会社や学校に出社・出席できない旨を伝えます。
逮捕されたことを素直に伝える必要はありませんが、釈放までの期間は事件の内容や勾留の有無によって異なるため、誤魔化せなくなる可能性もあります。
また、情報を伝えすぎても本人が不利益を受ける可能性があるため、判断に迷ったときは弁護士に相談するとよいでしょう。
弁護士であれば、不利益を最小限に抑えるための伝え方についてアドバイスが可能です。
弁護士へ依頼する
逮捕後は、警察による取り調べがすぐに始まるため、できるだけ早めに弁護活動を行うことが重要です。
取り調べで聴き取った内容は「供述調書」に記録され、裁判で証拠として用いられる可能性があるため、不利な供述調書の作成は避けなければなりません。
弁護士であれば、逮捕直後から接見できるので、取り調べでの対応や姿勢、答え方などについてアドバイスが可能です。対応方法がわかれば、本人の精神的負担もかなり軽減されるでしょう。
家族が逮捕されたとき弁護士へ依頼するメリット
すぐに接見でき制限も受けない
弁護士には、身柄拘束を受けている被疑者・被告人と立会人なしで自由に面会できる「接見交通権」があるため、逮捕直後でも本人と面会できます。弁護士の面会に回数や時間の制限はなく、警察官の立ち会いもありません。
勾留が決定すれば、家族も面会できるようになりますが、通常の面会には回数や時間の制限があり、警察官の立ち会いも必要です。さらに、裁判所から「接見禁止処分」が下されれば、勾留決定後でも家族は本人と面会できません。
弁護士であれば、家族の代わりに本人と面会し、取り調べの状況や今後の対応方針を早い段階で打ち合わせできるため、早期釈放や不起訴の獲得に向けてしっかり準備できます。
接見の詳細は、以下のページをご覧ください。
接見とは?ご家族の方の不安を弁護士が取り除きます早期釈放・不起訴獲得の可能性が高まる
弁護士は、“被害者との示談交渉”や“検察官への不起訴申し入れ”など、早期釈放・不起訴獲得に向けた活動を行えます。弁護士が活動できる範囲が広がれば、早期釈放・不起訴獲得の可能性がさらに高まるでしょう。
日本では、起訴されるとほぼ100%に近い確率で有罪判決が下され、前科がつく可能性が高いです。
前科をつけないためにも、早い段階で弁護士に相談・依頼し、迅速に対応を進めることが重要です。依頼が早ければ早いほど、弁護士も徹底的に準備を整えられるでしょう。
仕事や学校、対人関係への影響を最小限に抑えたい方は、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。
不起訴にしたい・前科をつけたくない方は、以下のページもあわせてご覧ください。
不起訴処分とは?無罪との違いや不起訴獲得のポイント示談交渉を任せられる
被害者との示談交渉は、加害者家族が直接行うとトラブルになりやすく、弁護士に任せた方が円滑に進むと考えられます。
被害者は、加害者に対して強い怒りや恐怖心を抱いている可能性が高いので、交渉の場を設けることすら難しいケースが多いです。弁護士が対応することで、被害者も交渉に応じやすくなるでしょう。
また、弁護士は被害者の心情に配慮しながら、適切な示談金を提示できます。被害者から要望があっても、法的観点から適切に対応してもらえるため安心です。
示談は不起訴の獲得に大きく影響するため、検察官が起訴・不起訴を決定する前に示談を成立させるのが望ましいといわれています。早期に示談を成立させるには、刑事事件に詳しい弁護士に示談交渉を任せるのが得策です。
さらに詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
刑事事件では示談成立を目指すべき!家族が逮捕されてしまったらすぐに弁護士法人ALGにご相談ください
家族が逮捕された場合、検察官が起訴・不起訴を決定するまでは最長23日間しかありません。
刑事事件の弁護は時間との勝負になるため、逮捕後の対応が遅れると、勾留や起訴のリスクが高まります。初動対応を誤ると、刑事処分の判断に悪影響を及ぼす可能性もあります。
仕事や学校、対人関係の深刻化を防ぐためにも、刑事事件に詳しい弁護士になるべく早く相談することが重要です。
弁護士法人ALGは、刑事事件の経験や知識を兼ね備えた弁護士が迅速に対応し、早期釈放や不起訴の獲得を目指します。
弁護士であれば、逮捕直後から接見できるため、示談交渉や検察対応など、家族ではできない専門的なサポートも可能です。
ご家族が逮捕された不安を解消するためにも、まずはお気軽にご相談ください。
