離婚と別居|メリット・デメリットや期間、生活費などを解説
夫婦の関係に深い溝が生じて、離婚を考えるようになった場合には、まず別居をすることも選択肢のひとつです。
別居すれば、今後について冷静に考える期間を設けることができます。ただし、勢いだけで別居すると生活に支障があるため、事前に十分な準備をしておきましょう。
この記事では、離婚前に別居する重要性や離婚が認められる別居期間、別居するメリット・デメリットなどについて解説していきます。
目次
離婚前に別居する重要性
離婚は、夫婦が話し合って合意に至れば成立します。
協議離婚には、特に法的な離婚理由は求められません。
しかし、話し合いがこじれて離婚裁判に発展した場合、離婚事由という民法で決められた離婚理由が必要です。
離婚事由のひとつに、その他婚姻を継続し難い重大な事由というものがありますが、別居の有無・期間はここで重要になってきます。
別居が長期間に及んで夫婦関係が破綻していると裁判官に判断されると、これに該当するとして離婚請求が通る可能性が出てくるためです。
離婚理由について、詳しくは以下の記事で解説しています。
合わせて読みたい関連記事
家庭内別居や単身赴任でも離婚は認められる?
家庭内別居や単身赴任による別居では、夫婦関係が破綻しているとは認められない場合が多いです。
家庭内別居とは、婚姻関係は解消しておらず、同じ家で暮らしているものの夫婦関係は冷え切っており、互いに干渉せずに暮らしている状態です。
同居しているため、夫婦関係の破綻が客観的に見えにくいです。
また、単身赴任は仕事の都合による一人暮らしなので、離婚原因になるような別居とはみなされず、基本的に夫婦関係の破綻は認められません。
配偶者による不倫やDV、モラハラなどがあれば、破綻が認められる可能性が高まります。
家庭内別居や単身赴任が原因となる離婚についてお知りになりたい方は、以下の各リンク先をご確認ください。
合わせて読みたい関連記事
離婚が認められる別居期間はどれくらい?
離婚が認められる期間は個別の事情によって異なるため、別居期間が何年であれば離婚できると断言できるものではありません。
一般的には、3年~5年程度の別居をしていれば、離婚請求が認められる可能性が高まります。
しかし、婚姻期間が長いなどの事情があると、5年の別居では足りないと判断される場合もあります。
3年未満の別居であっても、相手が不倫やDV、モラハラを行っていたなどの複合的な事情があれば、夫婦関係が破綻していると認められる可能性は高くなります。
別居期間が短くても認められるケース
別居期間が1年~2年程度と短期間であっても、離婚が認められる場合があります。
例えば、配偶者による不貞行為やDVなどの有責行為があるケースでは、別居期間の長さよりも、有責行為による夫婦関係の破綻が重く見られます。
また、婚姻期間が短いために、別居期間が相対的に長いと判断されるケースでも離婚が認められやすいです。
離婚の意思が明確で、客観的に関係修復の見込みがないと考えられるケースについても、離婚が認められやすくなります。
長期の別居期間が必要となるケース
主に次のようなケースでは、離婚するために長期の別居期間が必要となります。
単なる性格の不一致の場合
これといった決定的な理由がなく、ただ相手と性格が合わないために離婚を求めると、必要な別居期間は長くなる傾向にあります。
自分が有責配偶者の場合
不倫や悪意の遺棄などを行って、離婚の原因を作った有責配偶者が離婚を求めると、必要な別居期間は長くなります。
未成熟の子供がいる場合
まだ経済的に自立していない子供がいると、必要な別居期間は長くなる傾向にあります。
性格の不一致による離婚や有責配偶者の離婚については、以下の各リンク先で詳しく解説しています。
合わせて読みたい関連記事
離婚前に別居するメリット・デメリット
別居をするメリットとデメリットについて整理したので、確認しておきましょう。
離婚前に別居するメリット
- 別居期間が長期に及べば、裁判で離婚請求が認められる可能性が高くなる。
- こちらの離婚の意思が固いことを示せるので、相手が真剣に受け止めるようになる。
- 相手が別居中の婚姻費用の支払いを減らすために、早期の離婚に応じる可能性がある。
- 同居によるストレスから解放される。
- DVやモラハラ等から逃れることができる。
- 落ち着いて離婚の準備を進められる。
離婚前に別居するデメリット
- 離婚を考え直したときに復縁が難しくなる。
- 相手の有責行為の証拠集めが難しくなる。
- 家を出た行為が“悪意の遺棄”にあたるとして、相手から逆に離婚請求や慰謝料請求をされるおそれがある。
- 相手が財産隠しをする可能性がある。
- 新しい仕事や住居を探す労力が必要になる。
- 同居時よりも経済的に苦しくなる。
離婚前に別居した方が良いケースとは?
以下のようなケースでは、別居を検討する必要があります。
配偶者が離婚に応じてくれない
配偶者が離婚に全く応じようとしないのであれば、別居をするのは有効な手段です。別居期間を積み上げれば裁判で認められる離婚事由に該当する可能性があります。
配偶者からDV・モラハラを受けている
DVやモラハラをしてくる配偶者に対して離婚を切り出すために、なるべく早く別居して、心身の被害を防ぎましょう。
子供への虐待、同居により悪影響が出ている
配偶者が子供に虐待を加えている場合などでは、大切な子供を守るために別居する必要があります。
特にDVや虐待などの被害があるときには、すぐにでも別居の準備を始めましょう。
自身や子供の安全を確保しなければなりません。
DVやモラハラをする配偶者との別居については、以下の各リンク先で詳しく解説しています。
合わせて読みたい関連記事
別居中の生活費はどうする?
現在自身の稼ぎや貯金がほとんどないような方は、経済面での不安から別居をためらってしまっているのではないでしょうか。
別居はいつまで続くのか想定がしづらいものですが、この間の生活費をまかなうにはどうすれば良いのか、以下で解説します。
婚姻費用の請求が可能
配偶者よりも収入が低いという条件にあてはまれば、別居中の生活費として配偶者に婚姻費用を請求することができます。
婚姻費用とは、その夫婦が収入・資産・社会的地位等に見合った生活をするために必要となる金銭のことをいいます。
夫婦には互いに協力して扶養し合う義務があることから、家庭内での役割に応じて婚姻費用を分担しなければなりません。
これは、別居中であっても婚姻関係が続いている限り守る必要があります。
そのため、収入の低い配偶者は、高い配偶者に婚姻費用を請求することができるのです。
ただし、婚姻費用は別居をすれば、その時点から自動的に受け取る権利が発生するというわけではありません。
相手に請求した時点からしか受け取ることができないため、別居を開始したらすぐに請求しましょう。
婚姻費用について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
合わせて読みたい関連記事
別居中に利用できる手当や助成金
子供と共に別居した場合は、児童手当や児童扶養手当を利用できる可能性があります。
児童手当は、中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している人に対して支給されます。
児童手当は原則として所得の高い方の配偶者が受け取ることになっていますが、離婚を前提に別居している場合、離婚協議中であることがわかる書類を役所に提出すれば、子供と同居している方の配偶者を受給者とする変更手続きをとることができます。
一方、児童扶養手当は、ひとり親家庭で、18歳の誕生日後の最初の3月31日までの間にある児童を養育している人を対象に支給されます。
親が離婚している児童だけでなく、「父または母から1年以上遺棄されている児童」「父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた児童」等も対象となるので、別居中であっても受け取れる可能性があります。
なお、婚姻費用を受け取ったり、これらの公的な支援を利用したりしても生活が立ち行かない場合は、生活保護を受給することも検討しましょう。
離婚のご相談受付
来所・オンライン法律相談30分無料
※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。 ※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。
別居する前にしておくべき準備
別居をするということは、これまでの暮らしから新たな生活に切り替えることになるため、事前にしっかりと準備をしないと、様々な不都合が出てきてしまうおそれがあります。
特に離婚を視野に入れている方は、生活面を整えるための準備以外にも、離婚に向けた諸々の準備も並行して行う必要があります。
住まいを確保する
別居を決心したら、まずは新しく住む場所について検討しましょう。
自身の職場や子供の学校等も考慮したうえで住みたいエリアを絞り込み、その地域における賃貸物件の家賃相場や空き物件の情報をこまめに確認しておくと良いでしょう。
また、一時的な別居を予定しているのであれば、ホテルに宿泊するよりも、ウィークリーマンション等を利用した方が割安なことが多いです。
もし実家を頼ることができるのであれば、住み慣れた環境で安らげるでしょうから、親に相談していったん実家に帰らせてもらうのも良い選択です。
専業主婦(夫)は仕事を探す
専業主婦(夫)の方や、パートタイマー・アルバイトとして働いている方は、別居前に職探しも行っておきましょう。
別居中は婚姻費用を請求することができるとはいえ、相手がすぐに振り込んでくれるとは限りません。
生活の基盤を整えるためにも、自分で安定した収入を得られる術を確保しておきましょう。
いまはインターネットで簡単に求人情報を確認することができますし、ハローワークに行けば担当者に相談しながら自身に合った仕事を探すことができるので、積極的に利用しましょう。
別居中の生活費を確保する
別居をするには何かとお金が必要になります。
当面の生活費だけでなく、引っ越し代や新居での生活必需品をそろえるための費用も馬鹿になりません。
安心して別居生活を始めるためには、同居中にある程度の貯金をしておくことが理想的ではあります。
しかし、それが難しい場合は、別居開始時点からの婚姻費用を受け取れるように、請求の手続きを進めておきましょう。
婚姻費用の請求は内容証明郵便で行っても良いですが、より確実なのは家庭裁判所に婚姻費用の分担請求調停を申し立てる方法です。
なお、受け取れる婚姻費用の相場は、裁判所のウェブサイトで公表されている算定表を用いれば自分で算出できるので、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
夫婦の財産を把握しておく
離婚を前提に別居をする予定の方は、同居中に夫婦の共有財産も把握しておきましょう。
離婚時に夫婦で取り決めるべきことのひとつに、財産分与があります。
財産分与とは、夫婦が婚姻関係にある間に協力して築き上げた財産を、離婚の際に分け合う制度です。
財産分与の割合は、夫婦のどちらの稼ぎが多いかという点にかかわらず、原則として半分ずつとなります。
しかし、相手の稼ぎの方が多いと、共有財産を半分に分けることに不満を抱いて、相手が財産隠しをしてくる可能性があります。
別居してからだと、共有財産や相手の財産について詳しく調べるのが難しくなってしまうので、以下の書類等を探し出して控えを取っておくようにしましょう。
- 配偶者の直近の源泉徴収票
- 配偶者の直近3ヶ月程度の給与明細書
- 配偶者の直近の確定申告書
- 夫婦の共有口座や配偶者の口座の預貯金通帳
財産分与に関しては、以下の記事も参考になりますので、ぜひお目通しください。
合わせて読みたい関連記事
浮気やDVなどの証拠を集める
配偶者が浮気やDVといった有責行為をしていた場合は、必ず別居をする前にその証拠を確保しておきましょう。
別居をしてしまうと相手の行動が把握しづらくなることから、証拠収集の難易度が上がってしまいます。
また、別居や離婚を切り出すと、相手も警戒して証拠を残さないよう行動するようになるおそれがあります。
有責行為の証拠が集まれば、離婚や慰謝料の請求が認められやすくなります。
下表で有効な証拠の例を代表的な離婚理由別にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
| 離婚理由 | 慰謝料請求に必要な証拠 |
|---|---|
| 不貞行為(浮気・不倫) |
|
| DV・モラハラ |
|
| 悪意の遺棄 |
|
| その他(セックスレスなど) |
|
浮気の証拠の集め方についてお知りになりたい方は、以下のリンク先で詳しく解説しています。
合わせて読みたい関連記事
住民票を移す
引っ越しをしたら、その日から14日以内に住民票の異動手続きを行うようにしましょう。
正当な理由なく住民票の異動手続きを怠ったままにしておくと、最大で5万円の過料が科されるおそれがあります。
また、住民票を移さないと役所からの重要な郵便物が届いても受け取れなくなってしまいます。
子供がいる場合は、保育園や幼稚園、小中学校の転園・転校手続きや、児童手当の受給者変更手続きもする必要が出てきますが、これらの手続きも住民票を移してからの方がスムーズに行えます。
なお、配偶者の課税証明書については、住民票を移す前でなければ取得することができないので、事前に取得してから住民票の異動手続きを行いましょう。
また、DVやストーカー被害などの事情により相手方にどうしても住所地を知られたくないといった方もいらっしゃいます。
この場合には、住民票の閲覧制限を申請する方法があるので、住民票の異動手続き時に市区町村の窓口に相談されると良いでしょう。
別居時に持ち出すものを確認する
別居時に持ち出すべきものの例を以下に挙げましたので、参考にしてください。
なお、相手名義のものや共有財産を勝手に持ち出すとトラブルになるおそれがあるので、十分に気を付けましょう。
- 現金
- 預貯金通帳やキャッシュカード
- クレジットカード
- スマートフォン
- 印鑑
- マイナンバーカード
- 身分証(運転免許証やパスポート)
- 健康保険証
- 年金手帳
- 保険証券
- 貴金属
- 常備薬
- 当面の衣類
離婚前に別居する場合の注意点
事前に何も調べずに慌てて別居をしてしまうと、思わぬ失敗を招いてしまうおそれがあります。
以下で、別居の際に注意すべきことについて解説していきます。
一方的に別居すると不利になるおそれがある
別居をするには、必ず理由をはっきりさせておく必要があります。
夫婦には、同居・協力・扶助の義務があると民法で定められています。
そのため、正当な理由もなく一方的に別居を強行してしまうと、同居義務違反とみなされるおそれがあります。
同居義務に違反すると、離婚事由のひとつである悪意の遺棄に該当すると判断される可能性もあります。
悪意の遺棄とは、夫婦の3つの義務を放棄して配偶者を見捨てるような行為を指し、該当した方は相手から慰謝料を請求されてしまいます。
DVやモラハラ等を受けているわけでなければ、勝手に別居をするのは避け、前もって相手と別居について話し合うようにしましょう。
同意のない別居が悪意の遺棄になるかについてお知りになりたい方は、以下のリンク先で詳しく解説しています。
合わせて読みたい関連記事
別居中の浮気・不倫は慰謝料を請求される
たとえ別居中であっても、離婚が成立する前であれば、不貞行為により慰謝料を請求されるおそれがあります。
不貞行為とは、肉体関係やそれに近い関係を伴った浮気や不倫のことであり、浮気相手も含めて、配偶者から慰謝料を請求されるリスクが生じます。
婚姻関係が続いているときに、配偶者以外の第三者と性的関係を結ぶことは法的リスクが高いため避けるべきです。
なお、別居によって、すでに夫婦関係が破綻している状態と認められれば、不倫をしたとしても法律上の不貞行為にならないので慰謝料が発生しません。
ただし、婚姻関係の破綻についての判断は難しいため、疑われるような言動はしないことが望ましいです。
別居中の浮気についてお知りになりたい方は、以下のリンク先で詳しく解説しています。
合わせて読みたい関連記事
DV・モラハラがある場合は連絡先や居場所を教えない
自身がDVやモラハラの被害にあっていたり、子供が虐待を受けていたりする場合は、身の安全を守るため、相手に連絡先を教えることは控えるべきでしょう。
連絡先が知られると、帰ってくるよう執拗に迫られたり、居場所を特定されて連れ戻されたりするおそれがあります。
特にDVや虐待といった暴力行為があるケースでは、警察にも相談しておくと良いでしょう。
すぐに別居できる場所がない場合、一時的な避難先としてDVシェルターを紹介してくれます。
また、別居して住民票を異動させたのであれば、役所に相談して配偶者による閲覧や交付に制限をかけてもらいましょう。
DV加害者との離婚交渉をする際は、直接話し合うことは避けて慎重に行う必要があるため、必ず専門の支援センターや弁護士に相談してください。
離婚のご相談受付
来所・オンライン法律相談30分無料
※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。 ※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。
子供を連れて別居する場合の注意点
離婚を前提とした別居の場合には、子供を連れて別居したいと考える親が多いです。
子育ての環境は大きく変えない方が良いため、子供を連れての別居の方が親権獲得に有利になりやすいです。
別居をするときには、子供の生活環境や安全を守ることが最優先です。
健全に成長していけるように、環境を整えながら、子供の心理的な負担にも配慮すると良いでしょう。
ただし、子連れの別居では、違法な連れ去りと見なされないように、配偶者の同意を得ておくことが望まれます。
詳しくは、以下のリンク先でも解説しています。
合わせて読みたい関連記事
違法な子連れ別居は親権獲得で不利になる
配偶者に何も告げることなく勝手に子供を連れて別居してしまうと、配偶者の怒りを買って、違法な子供の連れ去りだと主張されてしまうおそれがあります。
特に、子供の面倒を主に看ていない親が同意なく子供を連れて別居をすると、違法な連れ去りとして問題となるリスクが高いです。
子供を学校帰りに待ち伏せして強引に連れ去り、そのまま自分の暮らしている家に住まわせるようなことは、特にリスクが高い行為であり、親権者を決める裁判で不利になります。
さらに、強硬な手段や経緯で子供を連れ去ると、たとえ親であっても未成年者略取罪や未成年者誘拐罪といった罪に問われるかもしれません。
配偶者がDVや虐待を行っているといった事情がないのであれば、きちんと夫婦で話し合いをしましょう。
連れ去り別居や親権については、以下の各リンク先で詳しく解説しています。
別居が子供に悪影響を与えるおそれがある
別居をするとこれまでとは環境が変わるため、子供にとっても大きなストレスとなり得ます。
親が不仲で離婚するかもしれない事態であることは、ある程度の年齢に達した子供であれば、少なからず察していることでしょう。
子供によっては別居の原因が自分にあると思い込み、精神的に不安定となってしまうおそれもあるため、子供の心のケアをすることは非常に重要です。
別居の際には、子供のせいで別居に至ったわけではないことや、たとえ別居をしても離れて暮らす親からの愛情が変わるわけではないことを十分に伝えてください。
小学生程度の子供であれば、別居に至った理由も隠さずに説明してあげた方が良いこともありますが、その際に配偶者を非難することばかり言わないように気を付けましょう。
子供の養育環境・準備を整える
子供を連れて別居する場合には、子供の生活環境を整えましょう。
保育園に入りやすい地域や、実家の助けを借りやすい場所で住居を探すと良いでしょう。
別居中は子供の養育に費用がかかるため、離れて暮らす親と、支払いの取り決めをして文書にまとめる必要があります。
経済的に苦しい場合には、児童手当の受給者変更をすることができますし、別居中でも児童扶養手当を受け取れる可能性はあります。
また、面会交流の取り決めもしなければなりません。
面会交流とは、離れて暮らしている親と子供の精神的なつながりが途切れないように、定期的に会う機会を設ける制度です。
別居中であっても、子供には面会交流をする権利があります。
強く反対すると、離婚の協議に悪影響を及ぼすおそれもある点に注意しましょう。
養育に要する費用の相場や面会交流の決め方については、以下のリンク先で詳しく解説しています。
離婚と別居に関するQ&A
別居を切り出すタイミングはいつがベストですか?
相手に別居を切り出すのは、別居の準備がひととおり整った後にしましょう。
また、相手にも心の準備は必要でしょうから、落ち着いて話し合えるタイミングを見計らうことも重要です。
別居を切り出してすぐに回答がもらえない可能性も十分にあるので、余裕があれば、回答までにある程度の期限を設けても良いです。
なお、DVやモラハラ、子供への虐待がある場合は、準備の有無にかかわらずできる限り早急に対処するようにしてください。
妊娠中に別居する場合、どのような準備が必要でしょうか?
妊娠中は体調の変化も大きく、精神的に不安定になりがちなので、親や友人といった周囲のサポートを受けながら別居の準備を進めましょう。
基本的にやるべきことは通常の場合と変わりませんが、別居先を決める際は、現在妊婦健診を受けている病院に通いやすいかといった点も考慮しましょう。
病院を変えるのであれば、その手続きも必要になります。
また、出産に要する費用は婚姻費用として相手に分担してもらうことができますが、すぐに受け取れるとは限らないので、ある程度は自分でも確保しておくと安心です。
妊娠中の離婚については、以下の記事で取り上げていますので、ぜひご一読ください。
合わせて読みたい関連記事
別居と離婚はどっちが得ですか?離婚しないで別居し続けることも可能ですか?
別居と離婚を経済的な損得で比較するのは難しいですが、たしかに受け取れるお金は変わってきます。
別居した場合、自身の収入が相手より低ければ婚姻費用を受け取れます。
婚姻費用には自分の生活費と、一緒に別居している子供の養育費が含まれています。
また、相手が不貞行為等をしたケースでは、別居中であっても不貞慰謝料を請求することができます。
一方、離婚した場合、自分の生活費は受け取れません。
ただし親権者となれば、子供の養育費は受け取ることができます。
そして、相手の不貞行為等が原因で離婚に至れば、離婚慰謝料も請求できます。
また、財産分与で夫婦の共有財産の半分を受け取れますし、年金分割により婚姻期間中の厚生年金の納付記録を半分に分けることもできます。
一見、離婚した方が色々と受け取れるようにも思えますが、中には離婚せずに別居を続けて婚姻費用を受け取り続ける方が、都合が良いと考える人もいます。
ただし、この場合、別居が長期に及ぶと相手から離婚を請求される可能性があることも覚えておきましょう。
別居中に相手の連絡を無視すると、離婚で不利になりますか?
別居中に相手からの連絡を無視したからといって、法的にただちに不利になることはありません。
しかし、婚姻費用や子供の面会交流でやり取りが必要になることはありますし、離婚を考えているのであれば、離婚条件を決める話し合いを進めなければなりません。
このような重要な連絡をすべて無視してしまうと、離婚調停や裁判の場で相手から不誠実な人間だと非難されることが考えられますし、調停委員や裁判官に悪い心証を与えるおそれはあります。
離婚前の別居でお悩みなら一度弁護士にご相談ください
別居は離婚を考えている人にとって、最初の重要なステップとなります。
もし法定離婚事由に該当する離婚理由が特になかったとしても、別居を長期間続けていれば、裁判で離婚を認めてもらえる可能性が出てきます。
ただし、別居をするには準備や注意すべきことがありますし、特に子供を連れていく場合は慎重に行動しなければなりません。
別居や離婚についてわからないことやお悩みがある方は、ぜひ弁護士にご相談ください。
弁護士はあなたの立場が不利にならないよう、法的観点から状況に応じたアドバイスをすることが可能です。
弁護士法人ALGでは、離婚事件の経験が豊富な弁護士が、蓄積したノウハウをもとにあなたの抱えている問題を解決に導きます。
別居に関するご相談もこれまでに多くいただいてきましたので、ひとりで悩む前にお気軽に状況をお聴かせください。
離婚のご相談受付
来所・オンライン法律相談30分無料
※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。 ※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。
保有資格 弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)






































