弁護士依頼前
なし
“治療を続ければ必ず怪我が完治する”というわけではありません。 治療を続けても、痛みやしびれが消えずに後遺症として残ってしまう可能性があります。
では、残ってしまった後遺症について後遺障害14級の認定を受けるためには、どのくらいの通院日数が必要なのでしょうか。
後遺障害14級の認定を受けるのは簡単ではありませんが、認定のために重要なことの1つが通院日数です。
そこで本記事では、後遺障害14級に着目し、認定されるために重要なポイントなどについて詳しく解説していきます。ぜひご一読ください。
弁護士依頼前
なし
弁護士依頼後
約520万円
適正な賠償額を獲得
弁護士依頼前
申請前
弁護士依頼後
14級9号
認定をサポート
目次
後遺障害14級の認定を獲得するためには、以下の通院期間と通院日数が望ましいとされています。
通院期間とは、治療を開始したその日から治癒または症状固定となった日までの期間を指します。
通院日数とは、通院期間の間に実際通院した日数を指します。
つまり、「事故から6ヶ月以上、月10日以上(週2~3日程度)の通院頻度」が目安となります。
通院日数や通院期間が少ないと、「怪我の程度が軽く後遺障害が残るほどではない」と判断されてしまう可能性があります。
そのため、事故当初から、適切な通院頻度で一定期間、通院を継続していることが重要となります。
また、整骨院だけではなく、必ず整形外科へも定期的に通院するようにしましょう。
整骨院には医師がいないため、治療として認めてもらえないおそれがあるからです。
交通事故の怪我で最も多いとされているむちうちの場合は、特に通院日数が重要となります。
むちうちが後遺障害に認定された場合の等級は、14級9号もしくは12級13号です。
12級13号の認定には他覚的所見(MRI検査やCTなどで異常所見が医学的に証明できること)が必須ですが、14級9号は、他覚的所見がなくても後遺障害として認定される可能性があります。
むちうちは他覚的所見がないことも多いため、治療の必要性や重症度を通院日数から判断することとなるため、通院日数が重要となるのです。
後遺障害14級の認定基準は下表のとおり、1~9号に分類されています。
後遺障害とは、交通事故をきっかけに負った怪我(精神的なものも含め)の後遺症が交通事故によるものであると証明できかつ症状の程度が、自賠責保険が定める後遺障害等級に該当するものを指します。
そのため、自賠責保険から後遺障害として認められない限り、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益の損害賠償請求できません。
また、後遺障害等級の認定を受けることは非常に難しく、認定率は以下のとおり低いものとなっています。
後遺障害等級14級の認定率:約2.9%(2022年度版「自動車保険の概況」より)
14級 |
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後遺障害14級の認定率は約2.9%と非常に低いものですが、通院のポイントを押さえることにより認定率を上げることができます。
では、どのようなポイントを押さえておくべきなのか、次項で詳しくみていきましょう。
症状の緩和などを理由に、自己判断で通院をやめたりすると後遺障害等級の認定率を下げてしまいます。
そのため、医師の指示に従い適切な頻度で通院するようにしましょう。
以下のような場合も同様です。
このような場合、治療後に後遺症が残ったとしても後遺障害14級の認定を受けられない可能性があります。
症状固定とは、これ以上治療を続けても症状の改善が見込めないと医師が判断することです。
症状の出方は人によって様々です。 痛みやしびれが緩和し完治したと思って、通院をやめた後、症状が再び現れることがあります。
特に整骨院(接骨院)に平行して通院していると、マッサージや電気療法などの効果で“痛みが緩和した”と勘違いすることもよくあります。
そのため、医師から治癒と判断されない限りは、症状固定と診断されるまで通院を継続しましょう。
自覚症状については、単に「痛い」「痺れる」と伝えるだけでは十分ではありません。症状がある部位や痛みの強さ、痛みの頻度、日常生活への支障などを医師に細かく伝えることが重要です。
痛みの強さを表現しづらいときは、「10のうち8」などと伝えると分かりやすいでしょう。
また、後遺障害14級は症状が事故直後から症状固定まで一貫して継続的していることが重要です。
つまり怪我した部位に常に痛みやしびれなどの症状があるかどうかが重視されるため、雨だと痛い、寒いと痛いといった場合は後遺障害とはいえないと判断されてしまいます。
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後遺障害の申請方法は、以下の2つです。
申請から認定結果が出るまでの目安は、平均1~2ヶ月程度といわれています。
しかし、症状の程度や事故の大きさなどによっては審査に時間がかかってしまい、目安よりも大幅に延びてしまう可能性もあります。
次項にて、①と➁の申請方法について簡単にみていきましょう。
なお、後遺障害の申請方法について以下ページにて詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
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事前認定とは、後遺障害の申請を相手方保険会社にて行ってもらう方法です。
申請までの流れは以下のとおりです。
事前認定にて後遺障害の申請を行った場合、被害者の代わりに相手方保険会社がすべて手続きしてくれます。
被害者からしてみれば、手間が省けて非常に便利な方法ですが、事前認定にはデメリットがあります。
下表にて、事前認定のメリットとデメリットを押さえておきましょう。
メリット | 後遺障害の申請に必要な書類の収集や手続きまですべて相手方保険会社が行ってくれるため、申請準備の手間がかからない。 そのため、被害者は病院で後遺障害診断書を書いてもらうだけで良い。 |
---|---|
デメリット | 後遺障害等級認定は書面審査といわれており、提出する書類に書かれている内容が重要視される。 事前認定だと被害者が後遺障害診断書以外の書類に関与できず、書類の確認やブラッシュアップが行えない。 |
被害者請求とは、後遺障害の申請を被害者にて行う方法です。
申請までの流れは以下のとおりです。
被害者請求にて後遺障害の申請を行った場合、事前認定とは異なり被害者ですべての手続きをしなければなりません。
被害者からしてみれば、手間がかかり非常に億劫な方法ですが、被害者請求にはメリットがあります。
下表にて、被害者請求のメリットとデメリットを押さえておきましょう。
メリット | 相手方保険会社ではなく被害者にて申請の手続きを行うことにより、書類の確認やブラッシュアップ、追加資料の添付などができ、後遺障害等級認定に向けた対策がしやすくなる。 |
---|---|
デメリット | 後遺障害の申請に必要な書類の収集や手続きまですべて被害者で行わなければならないため、手間と時間がかかってしまう。 |
被害者請求は後遺障害の申請に必要な書類の収集や手続きを相手方保険会社ではなく被害者にてすべて対応しなければならず、非常に手間のかかる申請方法です。
しかし、後遺障害等級認定手続きは基本的に書面審査のため、書類の内容が最も重要視されます。
そのため、必要な書類を揃えるところから申請手続きまですべて対応することができる被害者請求の方が後遺障害等級認定に向けた対策ができ、その結果等級認定に繋がりやすくなります。
被害者請求で後遺障害14級認定に向けた対策を行っても、納得できない結果となってしまう場合があります。
認定結果に納得いかない場合は、以下3つの方法で再審査を求めることができます。
しかし、いずれも必ず非該当の結果を覆せれるというわけではありません。
1度出た結果を覆すことは非常に難しく、結果を覆すに値する説得力のある新たな証拠と論理的な主張が必要となりますが、交通事故に何度も遭う方は少なく、ほとんどの方が不慣れなはずです。
弁護士であれば、非該当の原因を分析し説得力のある証拠や資料を集められ、法的知識をもって論理的に主張することができます。
弁護士に依頼することにより、結果を覆せる可能性を高めることができるでしょう。
後遺障害慰謝料とは、交通事故による怪我の症状が治らず後遺障害として残ってしまったことによる精神的苦痛に対する補償です。
後遺障害慰謝料の相場は、下表の3つの基準によって大きく異なります。
自賠責基準 | すべての運転者に加入が義務付けられている保険。 基本的な対人賠償の確保を目的としているため、最も低い基準となっている。 |
---|---|
任意保険基準 | 運転者が任意で加入している保険。 各保険会社が独自に設定している基準だが、自賠責基準との差はあまりない。 |
弁護士基準 | 過去の裁判例などに基づいて設定された基準であり、裁判所や弁護士が使用する。 最も高い算定基準となっている。 |
14級の後遺障害等級認定を得た場合、自賠責保険会社より75万円が支払われます。
しかし、弁護士基準は110万円の後遺障害慰謝料を請求することができます。
また、自賠責基準の75万円は後遺障害慰謝料32万円+逸失利益分であるのに対し、弁護士基準の110万円は後遺障害慰謝料のみのため、被害者の年収に応じて逸失利益を別途請求することができます。
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
14級 | 75万円 | 110万円 |
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後遺障害等級認定は、申請すれば必ず適正な等級が認定されるわけではありません。事故の怪我による症状が残っているのに納得のいく結果を得ることが難しい傾向にあります。
しかし、そのような中で認定を得る可能性を高める方法があります。
それは“後遺障害の申請手続きを弁護士に任せること”です。
特に後遺障害等級認定に強い弁護士に依頼することで、認定となる可能性が高まります。
次項にて具体的な理由を説明していきます。
治療を続けても症状が緩和しない場合は、後遺障害の申請を視野に入れなければなりません。
適切な後遺障害等級認定を得るためには、通院頻度や医師への自覚症状の伝え方などが重要となります。
早い段階で弁護士に相談することで、被害者の症状に応じた適切な通院方法、通院頻度のアドバイスを受けることができます。
また、相手方保険会社から治療費打ち切りの打診があった場合や、治療費が打ち切られてしまった場合にも状況に応じて適切な対応をしてもらえます。
後遺障害等級認定の審査では、治療の経過も有益な証拠となるため、弁護士に依頼することで後遺障害等級認定に向けた対策が早期段階から行えます。
すべての交通事故案件が事故直後から示談するまで、何事もなく平和に解決できるとは限りません。
相手方保険会社の対応が非常に悪く、突然治療費を打ち切られる場合も多々あります。
事故後早期の段階から弁護士が介入することで、相手方保険会社との交渉を一任することができ、被害者の方に不利とならないよう交渉を進めることができます。
また、被害者の方も交渉を弁護士に一任することで、安心して治療に専念でき、後遺障害等級認定に向けて適切な通院を継続することができます。
被害者請求は、被害者自身で申請に必要な書類や資料の準備を行わなければなりません。
被害者にとっては、非常に面倒で億劫な手続きです。
しかし、弁護士に依頼することで書類の準備から申請手続きまですべて代わりに行ってもらえます。
それだけでなく、専門的な視点から後遺障害等級認定に適切な書類なども用意してもらえ、認定率を高めることができます。
被害者請求について以下ページにて詳しく解説しておりますので、併せてぜひご覧ください。
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後遺障害等級認定の結果に対して納得いかない場合は、異議申立てにて再審査を求めることができます。
しかし、一度出た結果を覆すことは非常に難しく、新しい証拠や倫理的な主張をまとめた異議申立書の作成も必要となります。
また、被害者自身が非該当の原因を探り、結果を覆すに値する有効な証拠を新たに収集することは非常に困難です。
弁護士であれば非該当の原因を直ちに分析し、有効な証拠の収集に当たれます。
被害者に代わって異議申立書の作成も代行してもらえるため、より倫理的な主張が可能となり認定率が高まります。
賠償金額:なし ➡ 約520万円
後遺障害等級:申請前 ➡ 14級9号
傷病名:頚椎捻挫
ご依頼者様は事故により頚椎捻挫の傷害を負い、頚部痛を訴えられていました。
ご多忙で通院が難しい状況でしたが、整形外科に通院されるメリットをご説明したところ、合間を見て通院を継続してくださいました。
しかし、相手方保険会社から4ヶ月で治療費を打ち切りたいとの打診があったため、医師の見解を踏まえ「少なくとも半年は通院が必要」と主張した結果、約半年間の延長が認められました。
その後、残存した頚部痛について後遺障害の申請を行った結果14級9号が認定となり、ご依頼者様が事故翌年に増収していることから逸失利益が争点となりました。
担当弁護士が業務への支障を詳細に伝え粘り強く交渉を続けた結果、慰謝料は100%、逸失利益の期間も4年間認定され、自賠責保険金を含め、約520万円にて示談することができました。
賠償金額:なし ➡ 約335万円
後遺障害等級:非該当 ➡ 併合14級
傷病名:頚椎捻挫、腰椎捻挫
ご依頼者様は、事故により頚椎捻挫および腰椎捻挫の傷害を負い、頚部痛および腰部痛を訴えていました。
残存した痛みについて後遺障害の申請を行いましたが「非該当」だったため、一定の通院頻度で長期に渡り通院した点や事故状況および車両の破損状況を踏まえると後遺障害が生じる可能性が高いことを主張し異議申立てを行いました。
その結果、頚部痛および腰部痛それぞれが認定となり、併合14級の認定を得ることができました。
示談交渉では約290万円の支払いが認められ、最終的には自賠責保険金75万円と併せて約335万円にて示談することができました。
賠償金額:なし ➡ 約350万円
後遺障害等級:なし ➡ 14級9号
傷病名:頚椎捻挫
ご依頼者様は事故により頚椎捻挫の傷害を負い、頚部痛を訴えられていました。
ご多忙で通院が難しい状況でしたが、通院のペースを伺ったうえで診察時のポイントを伝え、通院日数が少なくても、治療効果があがるようにアドバイスをしました。
約半年間の治療の末、頚部痛が残存したため後遺障害の申請を行い、通院日数不足の点を不利に判断されないように上申書などの資料を添付しました。
その結果14級9号が認定されました。示談交渉ではご依頼者様に休業や減収がなかったことから逸失利益が争点となりましたが、仕事への支障を詳細に述べ交渉を続けた結果、請求通りの逸失利益が認められ、約350万円にて示談することができました。
後遺障害14級の認定を得るために通院日数は非常に重要です。
しかし、十分な通院日数であっても必ず後遺障害14級の認定が得られるわけではありません。
また、仕事や家事、育児などで適切な通院を行えないこともあるでしょう。
ご多忙の中で後遺障害14級に向けての対策を1人で行うことは、ご自身にとって大きなストレスになりかねません。
弁護士であれば、ご依頼者様に合った通院の仕方や後遺障害14級の認定に向けたアドバイスを行うことができます。
ご多忙で十分な通院ができない場合でも、通院日数などで不利に判断されないように検討し、方策を練ることができます。
交通事故による怪我の症状が完治せず後遺症として残ってしまうことにご不安な方や通院の仕方が分からない方は、ぜひ弁護士にご相談ください。
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