弁護士依頼前
約1830万円
交通事故の被害者から加害者へ請求できる損害賠償金は、多くの場合、当事者間での示談交渉によって決定されます。
ところが、話し合いで合意できなかったり、そもそも加害者が話し合いに応じなかったりして示談が成立しないと、裁判で解決を図ることになります。
裁判では裁判費用や弁護士費用が必要になりますが、これらの費用にいくらかかるのか、不安に感じる方も多いと思います。
そこで本記事では、交通事故の裁判にかかる費用について、内訳や相場を解説していきます。
裁判にかかる費用は誰が払うのか、費用を抑えることはできるのか、といった疑問にもお答えしていきますので、ぜひ参考になさってください。
弁護士依頼前
約1830万円
弁護士依頼後
約2800万円
約970万円の増額
弁護士依頼前
85:15
弁護士依頼後
95:5
過失割合を10%有利に修正
目次
交通事故の裁判にかかる費用の内訳は次のとおりです。
裁判手数料と郵便料は、裁判を起こす際に必ず発生する費用で、まとめて裁判費用や訴訟費用とも呼ばれます。
弁護士費用は、弁護士に依頼した際に発生する費用です。
以下で詳しくみていきましょう。
裁判手数料とは、裁判を起こす際に発生する“申立手数料”です。
加害者へ請求する損害賠償金の金額に応じて次のように手数料の金額が定められており、訴状や申立書に手数料分の収入印紙を貼ることで支払います。
| 請求する損害賠償額 | 裁判手数料(申立手数料) |
|---|---|
| ~100万円 | 10万円ごとに1000円 |
| 100万円~500万円 | 20万円ごとに1000円 |
| 500万円~1000万円 | 50万円ごとに2000円 |
| 1000万円~10億円 | 100万円ごとに3000円 |
| 10億円~50億円 | 500万円ごとに1万円 |
| 50億円~ | 1000万円ごとに1万円 |
例えば、請求する損害賠償額が300万円の場合、裁判手数料として2万円の収入印紙が必要になります。
なお、裁判の結果に納得できずに控訴する場合は上記の1.5倍、控訴の結果にも納得できず上告する場合には上記の2倍の手数料が必要になります。
郵便料とは、裁判所から当事者へ書類等を送付するための費用です。
裁判所によって郵便料の金額は異なりますが、原告と被告が1名ずつの場合は5000~6000円程度、当事者が1名増えるごとに2000円程度ずつ加算されるのが一般的です。
このように、当事者(原告ならびに被告)の人数が多いほど郵便料は高額になる傾向にあります。
郵便料は、裁判を起こす際に郵便切手(予納郵券)で納めるか、現金によって窓口納付・銀行振込・電子納付などの方法で支払います。
弁護士費用とは、裁判を弁護士に依頼した際に発生する費用です。
弁護士費用の内訳は、弁護士に依頼したときに最初に支払う着手金と、依頼した問題が解決したときに支払う報酬金のほか、弁護士が活動するにあたり発生する日当や実費などがあります。
交通事故の弁護士費用は自由化されているため、弁護士費用の金額や費用体系は法律事務所によって様々ですが、次のような旧日弁連基準を目安に、裁判によって獲得できた損害賠償金の増額分(=経済的利益)に応じて着手金と報酬金を定めている事務所が多い傾向にあります。
| 経済的利益 | 着手金 | 報酬金 |
|---|---|---|
| 300万円以下 | 経済的利益の8% | 経済的利益の16% |
| 300万円超え3000万円以下 | 経済的利益の5% + 9万円 | 経済的利益の10% + 18万円 |
| 3000万円超え3億円以下 | 経済的利益の3% + 69万円 | 経済的利益の6% + 138万円 |
| 3億円超え | 経済的利益の2% + 369万円 | 経済的利益の4% + 738万円 |
交通事故の損害額が大きいほど弁護士費用も高額になりますが、弁護士に依頼することで損害賠償金の増額が期待できるので、裁判を検討されている方は、まずは弁護士へ相談してみることをおすすめします。
弁護士費用の相場や、交通事故を弁護士に相談・依頼するメリットについて詳しくお知りになりたい方は、以下ページをご参考ください。
増額しなければ成功報酬はいただきません
交通事故の裁判でかかる裁判手数料・郵便料も、弁護士に支払う弁護士費用も、基本的には裁判を起こした被害者が支払います。
ただし、裁判で被害者が勝訴した場合は、加害者が一部費用を負担することもありますので、次項で詳しく解説していきます。
裁判を起こした被害者が裁判で勝った場合、裁判手数料などの裁判費用は加害者側が負担することになります。
これは、民事訴訟法で次のように定められているためです。
民事訴訟法 第4章 第1節
加害者に負担してもらえる裁判費用の割合は判決によって示されます。
勝訴することで必ずしも全額を回収できるとは限りませんが、被害者側の負担割合は小さくなる傾向にあります。
ただし、裁判費用は裁判を起こす側が前もって裁判所へ支払わなければなりませんし、裁判の途中で和解によって解決する場合には、裁判費用は加害者へ請求できないのが一般的なので注意しましょう。
裁判を起こした被害者が裁判で勝訴した場合、弁護士費用も損害賠償金の一部として加害者に負担してもらうことが可能です。
とはいえ、弁護士費用をそのまま全額負担してもらえるわけではありません。
一般的には、認められた損害賠償請求の10%程度を上限※1に弁護士費用として認められることが多いです。
※1・・ケースによっては10%よりも低いことがあります
例えば損害賠償額が300万円と認められた場合、その10%の30万円が弁護士費用として認められると、加害者から合計330万円の損害賠償金が支払われることになります。
弁護士費用特約を利用すると、交通事故の裁判費用を抑えられる可能性があります。
弁護士費用特約とは?
弁護士費用特約とは、自動車保険や火災保険などの保険契約に追加できるオプションのことです。
日常生活において事故等のトラブルに遭われた被害者が、弁護士に相談や依頼をする際に発生する費用を、保険会社が代わりに負担してくれるという特約です。
弁護士費用特約で保険会社に負担してもらえる金額は契約内容によって異なりますが、 弁護士費用は最大300万円まで、法律相談費用は最大10万円までが一般的です。
ご自身が加入していなくても、ご家族・同乗者・車の契約者が加入している弁護士費用特約が利用できることもあるので、忘れずに確認しておきましょう。
弁護士費用特約のメリットや使い方について詳しくお知りになりたい方は、以下ページをご参考ください。
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交通事故の裁判では様々な費用が発生します。
裁判に勝訴することで、加害者側に費用を負担してもらえる可能性はありますが、すべての費用を負担してもらえるとは限らず、裁判を起こす際にある程度まとまった金額をご自身で裁判所へ支払う必要もあります。
そのため、交通事故の裁判を起こす場合には、前もって交通事故に強い弁護士へ相談し、裁判にかかる費用を含めたアドバイスを受けることが望ましいです。
また、様々な保険に付帯している弁護士費用特約を使用すれば、自己負担無しに弁護士へ依頼することもできます。
弁護士法人ALGでは、加害者へ請求できる損害賠償金はもちろん、裁判費用や費用倒れのリスクについても事前にきちんとお伝えしておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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